概要
この記事では、『Ralph Breaks the Internet(邦題:シュガー・ラッシュ・オンライン)』のネタバレを含みながら、そのストーリーをディズニーの「プリンセス・ストーリー」という文脈に位置付けた時にどのようにアップデートされているかを分析・考察していきます。
分析のアウトライン
1)友達(親友・バディ)像
2)プリンセス像
書き換えられる部分
-
「夢」は変更していい
-
「ホーム」には帰らなくてもいい
温存される部分
3)ヒーロー(=BIG STRONG MAN)像
4)ヴィラン像
5)魔法使い像
(物語の大筋を既にご存知の方は、スクロールしていただいて「続きを読む」以降の分析のみお読みいただくこともできます。)
物語の大筋
まずはざっくりとストーリーを3幕に分けて、それぞれの段階でのラルフとヴァネロペの軸となる思考をまとめると次のようになります。
初期状態
ラルフ:「ヴァネロペが一緒にいてくれれば他には何もいらない」<ヴァネロペ依存症>
ヴァネロペ:「シュガーラッシュは退屈、もっと自由で刺激のある新しい世界に行きたい」<典型的なプリンセス願望>
ACT1
ラルフ:「ヴァネロペを喜ばせるにはハンドルを手に入れるしかない、そうすれば元の生活と元のヴァネロペが戻ってくるはず」
ヴァネロペ:「自分のホーム(=シュガーラッシュ)、自分のあるべき姿(=レーサー)を取り戻すためにハンドルを手に入れなきゃ」
ACT2
ラルフ:「ヴァネロペを喜ばせるにはハンドルを手に入れるしかない、そのためならどれだけ痛い目にあっても、どれだけネットで誹謗中傷されても構わない」
ヴァネロペ:「外に広がる広大な自由な世界を知ってしまった、自分の居場所は本当にシュガーラッシュなの?」
ACT3
ラルフ:「ヴァネロペをシャンクに奪われてちゃう!居場所を勘違いしているヴァネロペを自分が救ってあげないと」
ヴァネロペ:「ラルフには言いづらい、だけど見つけてしまった自分の居場所、もう元いた場所には戻れない」
分析のアプローチ
この作品、とにかく扱っているメッセージが多すぎるので自分の中でも要素に分けて整理してみようと思いました。
劇場を出た直後のツイートで、私は次のように書きました。
「もともとヴィランズを別視点から見て、再定義しようというとこからスタートしたシリーズ
Ralph Breaks the Internetでは、プリンセス像、ヒーロー像、ヴィランズ像、魔女・魔法使い像といったディズニーが扱うメインのものを一斉に書き換えようという試みに見えた 大革命ではないけど、多分現時点での集大成か」
そこで今回は、
メインテーマであり全体を通して描かれる
1)友達(親友・バディ)像
に着目しながら、まずはストーリーをなぞり、その上で
2)プリンセス像(主な比較対象:モアナ)
3)ヒーロー像(主な比較対象:マウイ)
4)ヴィランズ像(主な比較対象:エルサ、マレフィセント、テ・フィティ)
5)魔女・魔法使い像(主な比較対象:『メリダとおそろしの森』の魔女)
がどのように従来の姿から書き換えられているかを分析していこうと思います。
また、描くかとみせかけて描かない、
6)子育てをする「理想の親」像
についても最後に少し触れようと思います。
1)友達(親友・バディ)像
- 依存から信頼へ:自分の中の「insecurity」の解消は自分でするしかない -
ACT1:
シュガーラッシュで起こることはすべて把握してしまって毎日同じことしか起こらないシュガーラッシュはつまらない、もっと刺激が欲しいと思い始めるヴァネロペ。
一方、悪役としてプログラムされたせいでみんなから嫌われていたが一昨目でヴァネロペを助けたことで、唯一自分を気にかけてくれる親友ができ、彼女と毎日いられるならそれ以上の望みは何もないというラルフ。
コースが3つしかないことに不満を言ったヴァネロペを喜ばせようと、新しいコースを作ったところヴァネロペは喜んだけど、プレイしていた子どもは状況がわからず壊れたと思い強くひねってしまい、さらに取れたハンドルを戻そうとしたオーナーがハンドルを壊してしまう。
ebayに代わりのパーツがあるが生産終了済みの商品のため高値になっており、オーナーはゲームを破棄することに決め、ヴァネロペたちシュガーラッシュの住人は無職かつホームレスに。
つまらなかったとは言え、生きがいだったレースを失い、これから毎日何を過ごして暮らせばいいのか、と途方にくれるヴァネロペ。
一方ラルフは仕事しないで毎日親友の自分と遊んで暮らせるなんてパラダイスじゃないか、と。
ラルフのスイッチを入れてしまうのは、次の会話。
ヴァネロペ:If I’m not a racer anymore, then what AM I?
ラルフ:You’re my best friend!
ヴァネロペ:That’s not ENOUGH!
本作のキーワードは「insecure」。この時点でヴァネロペは居場所・ホームを失い、また生きがいであった仕事を失った結果、自分が何者であるかわからなくなっており、未来も見えないため非常に不安定:insecure になっています。
一方ラルフは、現状に満足しないヴァネロペを喜ばせようと思った結果、さらにヴァネロペを追い込んでしまったことに負い目を感じつつも、自分の親友であるだけでは足りないと言われたことで、彼女が何を求めているのか理解できず不安定:insecureになっています。
毎晩仕事帰りにヴァネロペと飲みに行くタッパーのバーでも、タッパーに「Insecure なのはどっちだよ。(むしろお前だろ?)」と言われる始末。
「ヴァネロペを喜ばせるにはハンドルを手に入れるしかない」と考えたラルフはヴァネロペを連れて新しく設置されたWIFIルーターを通ってインターネットの世界へ。
ebayに着いた時には、ハンドルの入札終了まであと30秒というところ。金額であることを理解せずにありえない額まで釣り上げてしまったラルフ。落札したものの支払いの手段がない二人は、24時間以内にお金を用意する方法として、ゲームのアイテムを奪ってきて売る商売をしているJPスパムリーのアドバイスで、Slaughter Race というオンラインレースゲームに忍び込み、ボスキャラであるシャンクの車を奪おうとしますが、捕まってしまいます。
シャンクは、ヴァネロペのレースの才能を褒めた上で、ネット上でお金を稼ぐもっといい方法としてBuzzzTubeを紹介してくれます。
BuzzzTubeにおいては、視聴者がハートを送るとそれがお金に換算されるという仕組みになっており、広告収入云々のないシンプルな仕組みになっています。BuzzzTubeのキュレーターを務めるアルゴリズムであるイエスの助けの元で、ラルフが出演する動画を撮り一気に再生回数が伸ばして一晩でハートを集めまくります。
ヴァネロペはそれを助けるために、ポップアップ広告を持って宣伝をして回ることにします。
でもラルフは動画を撮り続けなきゃいけないのでそれは離れ離れになることを意味します。
ラルフが言うには、「僕らは靴と靴下みたいに一緒じゃ無いと成り立たない関係なんだ!」ろ。
ヴァネロペは、「だからこそ一瞬くらい離れても大丈夫なんだ」と主張しますが、それに対しラルフは
「お前は kid (ラルフが通常ヴァネロペに対して使う呼び名としての意味と、子どもという文字通りの意味が重なっている)なんだから、迷子になったらどうするんだ?」と。
ヴァネロペが「じゃああんたは大人なの?」となじるとラルフは「少なくとも大きいし。」と。(BIG STRONG MANのフラグ)
結局イエスが専用のブラウザ(=乗り物)と、連絡を取り合うBuzzzFace?という正方形の折りたたみ式スマホみたいな端末を二人にくれる、ということでラルフは了承。
別れ際に、
ラルフ:We’ve never been a part for 6 years. I’m going to miss you.
ヴァネロペ:You’ll be fine. If your video goes viral we can get home! (この時点ではヴァネロペは、シャンクやSlaughter Raceに惹かれつつも、まだシュガーラッシュに帰ることがゴール。)
ラルフは見送った後で、イエスに行き先を確認するとゲーム地区に送ろうとしていることが発覚。
地図で目に入ったのは紛れもなく「Slaughter Race」。
ラルフは「危険だから」と言って「Family Friendly」なサイトの方がいい、なんなら事実上はプリンセスな訳だしこのお城のマークのとことかどうかな?ということで OhMyDisney.com へ行き先を変更。プリンセスたちの元へ導いてしまったのも実はラルフが原因を作っているという。
ここまでが前半。多分時間にしてもここまが半分くらいだったのではないかと思います。
このように本作の前半では、「現状に満足しない」親友ヴァネロペを喜ばせるために翻弄するラルフの姿が一貫して描かれます。
また、ヴァネロペのことを信用していない、一人前の一人の「大人」として扱っていない、どこかで保護してあげなきゃという思いが働いてしまっている様子が上手く描かれます。
ジェンダーも反映されていると思う一方で、いわゆる友達や恋人同士、また親子関係としても当てはまるような多様な読みが可能な描き方になっているのが秀逸。
ACT2:
ヴァネロペは OhMyDisney.com でラルフの動画へユーザーたちを導くポップアップ広告を持って宣伝活動をしていると、警備員であるストームトルーパーたちに捕らえられそうになる。逃げ込んだ先はプリンセスの楽屋。
警戒するプリンセスたちに対して彼女は自分が設定上のプリンセスであることを言いますが信じてもらえません、しかし彼女がプリンセスであると認めてもらえた要素が一つだけありました。それは、「力持ちで体の大きい男のおかげで問題が解決したと思われている」ことに対する反発心。
ヴァネロペを受け入れてくれたプリンセスたちは、シンデレラの友達であるネズミたちに頼んでヴァネロペが着ているのと同じ、ガウンよりも着心地の良さそうな部屋着に着替えます。アリエルがこういうシャツが着て見たかったという想いを Part of Your World に乗せて歌うと、スポットライトが当たり伴奏が流れてくるのを見て、ヴァネロペが質問すると、ティアナが「プリンセスが自分の夢を歌う時にはこうなるの」と。
本当に今欲しいものについて歌ってみたらと促されたヴァネロペが「ハンドル(Steering wheel)」の歌を歌おうとしても何も起きない。ムーラン、ポカホンタス、アリエル、モアナ、白雪姫、シンデレラが言うには「重要な水面を見つめていないと歌が出てこないかもしれない」と。
一方、イエスと一緒に動画を作り続けているラルフ。あと30分というところでアップロードが止まってしまい、間に合わないかもしれないと思ったラルフは、半ば強引にハートを集めに行きます。その途中で「コメント欄」という場所に足を踏み入れてしまいます。
そこで目にしたのは、ハートの数にも関わらず、「ラルフの動画はアホ」「馬鹿っぽい」「太ってて醜い」などたくさん書かれている誹謗中傷のコメント。
「ネットにおける一番大事なルールはコメントを見ないこと。これはあなたの問題じゃなくて彼らの問題だから(First rule of the internet, DO NOT READ COMEENTS. It’s not about you, it’s about them!)」となだめるイエスに対してラルフは「俺はもともと嫌われ者だったから気にならない。ヴァネロペが俺のことを好き(like)でいてくれるなら、他の人なんていらない。ヴァネロペがくれたこのハート(=「YOU’RE MY HERO」メダル)だけが本当に重要なんだ。(つまりBuzzzTubeのいいね=ハートは手段でしかなく、同様にコメントも別に重要な問題では無い、と。)」
このセリフは一見潔くて美しいようでいて、ラルフの不安定さを非常によく表しています。
「ヴァネロペが好きでいてくれる限り」といいつつも彼の本心は、「ヴァネロペがいつ何時も自分と一緒にいてくれる限り」なのでしょう。
この時点でラルフは必要だった額以上のお金をBuzzzTubeを通して稼ぐことを達成。
ヴァネロペにBuzzFaceで連絡を入れると、ヴァネロペは水面に向かって歌が出てくるのを待っているところでした。
嬉しい報告にヴァネロペは一瞬喜びますが、ラルフの「Finally our life goes back to normal!」というセリフで表情が曇ります。
本当に自分が望んでいることはなんなのだろうか、と考えていると自然と歌が口から出て来て、ラルフがなんて言うかは不安だけど、自分のいるべき場所は「Slaughter Race」なんだと確信。
無事にシュガーラッシュのハンドルの支払いは完了し、ゲームセンターに発送されることに。しかし約束したはずのヴァネロペの姿が見当たりません。ラルフが再び連絡を入れてもヴァネロペはシャンクと話し込んでいて気づきません。バイブレーションで落ちた反動で通話状態になってしまい、さらにヴァネロペ側はサイレントモードに設定されていたため、ラルフからだけ一方的に会話が聞ける状態に。
ここで再びラルフのスイッチを入れてしまった、ヴァネロペとシャンクの会話。
ヴァネロペ:「ラルフに言えないことなんだけど、正直ここに着た瞬間からシュガーラッシュよりも自分のホームだって感じたの。これこそ私の夢なの。何が起こるか本当にわからない。でもラルフの夢は毎日同じことをすること。」
シャンク:「私が何年も前に学んだことを一つ教えるなら、友達同士が同じ夢を見なきゃいけないっていう決まりはどこにもないってこと。生活が元に戻ったら、いつでもここに遊びにきていいよ。」
ヴァネロペ:「元に戻る(go back to normal)なんて望んでない。ここにいることこそが私の望みなの!」
言葉も出ないラルフはここで通話を切ります。
ACT3:
ラルフは、「ヴァネロペは俺の親友なはずだ。自分の知ってるヴァネロペは絶対に俺を見捨てたりなんてしないはず。ヴァネロペはシャンクに洗脳されたんだ。」と考えます。
ラルフの中では「Slaughter Race = ヴァネロペにとって確実に悪影響のあるゲーム」という位置付けなのです。
ウイルスで「Slaughter Race」の進みを遅くしてつまらなくさせればヴァネロペは帰ってくるだろうと考えたラルフは、最初にお金の稼ぎ方を紹介してくれたJPスパムリーに頼んで、ウイルスの手に入るダークネットへ向かいます。
ウイルスメーカーのダブルダンにゲームをつまらなくするようなウイルスを売ってくれるように頼むと、「アーサー」というゲームの中における不安定な(insecure)プログラムを見つけてそれを複製しまくる、彼の言うところの「insecurity virus」を紹介される。ラルフが確認するとゲームの中にとどめている限りは誰も傷つくことはないとダブルダン。
ヴァネロペは、「Slaughter Race」に残り、シュガーラッシュには帰らないことをまだラルフに伝えていません。シャンクに促されつつも、ラルフにその決断を伝えることで拒絶されるのではないかという不安から、踏み出せずに言います。それが彼女の心境をinsecureにしており、勝手にglitchする症状が発生しています。
そのため、ラルフが実際にアーサーを放ったところ、ヴァネロペのinsecureをコピーし始め、Slaughter Race内のあらゆるものがglitchし始めます。
ウイルスが検知されウェブサイトがリセットされようとしている中、異変を察知したラルフが間一髪でヴァネロペを助け出します。
この時点でラルフはヴァネロペにとってはある意味ヒーロー。
ラルフは自分がしたことを正直に説明しようとしますが、ヴァネロペに盗み聞きしたり、ウイルスを持ち込んだりしたことを咎められると、お前もシュガーラッシュや俺のことを見捨てようとした以上責任はあるじゃないかと怒鳴ってしまいます。
ヴァネロペはこんなことをするなんて酷いといって、「YOU’RE MY HERO」メダルをインターネットの奥底へ捨ててしまいます。
ヴァネロペを救出する際に破ったファイアーウォールの穴からアーサーがインターネットに抜け出し、ヴァネロペを失ったことで取り乱しているラルフのinsecurityを検知し、無数に複製し続けます。
この過程でラルフのクローンが大量に生成されインターネット中を破壊し始めます。
ヴァネロペと合流したラルフは、検索エンジンのノウズモアからアンチウイルス地区へクローンを導けば一瞬で全てを消去できると知らされます。
イエスのパーソナルブラウザでクローンラルフたちを導きながらアンチウイルス地区へ急ぐ一行。
ラルフはゾンビのようにヴァネロペを追いかけ続ける大量のクローンを見ながら「こうしてみると自分がどれだけヴァネロペに固執して自暴自棄になっていたかがよくわかる」と呟きます。
でも最近のディズニー作品では当然そうであるように、他人の力を頼った解決方法はうまくいきません。
アンチウイルス地区にたどり着く直前で、クローンの大群に襲われてPinterestビルに突っ込みます。
ヴァネロペとイエスを逃してラルフが一人でクローンの大群が形成したジャイアントラルフと闘いますが、勝ち目はありません。
ラルフは振り払われて、ヴァネロペはジャイアントラルフに捕まってしまいます。
ジャイアントラルフはヴァネロペを捕まえると、インターネットの世界で一番高いGoogleの頂上に登り、満足そうにヴァネロペを眺めます。
ラルフが再び攻撃を仕掛けると今度はラルフを握りつぶそうとするジャイアントラルフ。
ヴァネロペはその状況に耐えかねて、「私の親友を殺さないで!私が唯一の友達になってずっと一緒にいれば満足なんでしょ?」と叫ぶ。
それを聞いたホンモノのラルフは、「そんなこと自分は望んでないはずだ!友達っていうのはそういうものじゃない!友達なら夢を応援してあげるべきだ!確かに彼女を手放すのは心が痛むかもしれない、でも大丈夫。どんなに離れても親友は親友でいられる、信用しあってさえいれば!」そうジャイアントラルフに言い聞かせます。
斯くしてラルフの心のinsecurity:不安が解消されると、ジャイアントラルフは心臓にあたる部分から消えていきます。
ジャイアントラルフが消えて足場がなくなったラルフ。
JPスパムリーが助けに来ますが、ラルフは重すぎて彼のポンコツなブラウザでは強度が足りずすり抜けてしまいます。
下で見ていたプリンセスたちがラルフを助けようと試みます。
モアナが波を作り、アリエルが螺旋状にかたちづくり、ジャスミンのカーペットに乗ったエルサが(まるでインクレディブルのフロゾンのように)凍らせて滑り台にし時間を稼ぐ。
その間に、ラプンツェルの髪の毛をオーロラが糸車で編み込んで、シンデレラのネズミたちがが複数のガウンを縫い付けることでパラシュートを作り、ベルがバットで打った白雪姫の毒林檎をムーランが四等分にしその爆発でパラシュートが開くようにします。完成したものをメリダの矢で飛ばして、白雪姫のガウンを着せることで意識を失ったラルフにうまく装着させ、ポカホンタスの起こした風でベッドのある場所に着地させます。
白雪姫のドレスを着たまま意識のない状態のラルフに対し、ティアナがカエルの姿のナヴィーンにキスをさせて目覚めさせます。
ヴァネロペは再起動したあとの「Slaughter Race」にコードも組み込んでもらい、死んでも再生するように設定してもらった上で、「Slaughter Race」を新たなホームにすることにします。
ラルフは、「割れちゃったけどそのおかげで半分ずつ持っていられる」といって、ヴァネロペが投げた際に割れてしまった「YOU’RE MY HERO」メダルの半分を渡します。二人はお互いが見えなくなるまで手を振り続けます。
ラルフは、ヴァネロペと過ごす時間が減った分、読書会に参加したり、他のゲームのメンバーを招いてパーティーをしたり、いろいろな人と関わるようになりました。
そして次の電話は、ヴァネロペがしてくるまで待つ、と。
これまでのディズニーにおけるバディものは、ピクサー作品も含めて一緒にいることがとにかく大事でした。それを離れていても信頼し合っていれば大丈夫というところに昇華させた点はバディものとしてのディズニー作品をアップデートさせた点であると言ってよいでしょう。
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