westergaard 作品分析

映画、ミュージカル、音楽、自分が好きなものを分析して語ります。

おうちでBroadway Frozenを楽しみ尽くす!20の公式動画まとめ【終演決定 追悼企画】

f:id:ikyosuke203:20200523200956p:plain

 

はじめに

ブロードウェイミュージカル FROZEN (ブローズン)の完全終演が電撃発表されてから一週間以上経ちました。いまだに信じられませんが、追悼企画第二弾と言うことで、現在ウェブ上でみられる、公式のブローズン関連動画を全て集めて紹介する企画です。

ikyosuke.hatenablog.com

 

今おうちで楽しめるブローズン関連動画一覧

違法でアップされているものはここでは紹介していません。

全て Disney on Broadwayのものか、あるいは米国のテレビ放送された映像をテレビ局の公式アカウントが挙げているもののみの紹介となっています。

 

動画の順番は、劇中で各ナンバーが使われる順番に並べています。

全曲のリストはこちらをご参照ください。

 

ikyosuke.hatenablog.com

 

 

1)宣伝用トレーラー

www.youtube.com

 

2)トニー賞授賞式特別ダイジェスト版

www.youtube.com

 

3)Patti Murinらによる “For the First Time in Forever” ステージ版

生まれてはじめて、の名で知られるこの曲も舞台化するにあたって変更されています。

変更点についてはぜひこちらの記事をご参照ください。

www.youtube.com

 

ikyosuke.hatenablog.com

 

 

4)Cassie Levyによる “Dangerous to Dream” 歌詞つき動画

エルサのソロ曲。戴冠式が遂行される中、アナへの想いを歌った恋のバラード?!

www.youtube.com

 

ikyosuke.hatenablog.com

 

 

5)Patti Murin と John Riddleによる “Love Is an Open Door“ ステージ版

ハンスとアナのナンバーも少し長くなっています。

www.youtube.com

 

6)Patti Murin と Jelani Alladinによる “What Do You Know About Love?” 歌詞つき動画

アナとクリストフのデュエット。山登りしながら徐々に信頼を築いていきます。

www.youtube.com

 

ikyosuke.hatenablog.com

 

 

7)Greg Hildrethによる “In “Summer

www.youtube.com

 

8)Ryann Redmond(2019年キャスト)による “In Summer” スタジオ特別アレンジ版

「レディ・オラフ」の名でしれたライアンさん。劇団四季でも女性キャストもオラフを演じることになるそうです。

www.youtube.com

 

9)Cassie Levyによる “Let It Go“ スタジオ版

何度見ても飽きない。

www.youtube.com

10)Cassie Levyによる “Let It Go” ステージ版 

説明は、いりませんね笑

www.youtube.com

 

11)Cassie Levyによる “Monster” スタジオ版

最初に公開された楽曲。エルサのソロナンバー。

www.youtube.com

 

ikyosuke.hatenablog.com

 

 

12)Patti Murinによる “True Love” スタジオ版

アナのソロ曲。ハンスに裏切られ希望を失いつつも夢は捨てられないと歌う。

この曲は2020年度版キャスト導入と同時にカットされ、幻になりましたが、今ではブローズン自体が幻に。こちらの曲はロンドンや劇団四季での公演には含まれないと言われています。

www.youtube.com

 

ikyosuke.hatenablog.com

 

 

13)Patti Murinのアナになるまで

www.youtube.com

 

14)Cassie Levyのエルサになるまで

www.youtube.com

 

15)Andrew Pirozziのスヴェンになるまで

スヴェンを演じるには相当に高度なバレエ技術が必要だとか。

www.youtube.com

 

16)ロペス夫妻による音楽の解説

これは貴重ですね!

www.youtube.com

 

17)北米ツアーキャスト “For the First Time in Forever” 

ツアー公演は、コロナ収束後に大幅に予定を遅らせて実施継続する模様。

www.youtube.com

 

18)北米ツアーキャスト “What Do You Know About Love?”

ブローズンのセットと違ってツアーで持ち運びやすいように簡易的なセットになっています。

www.youtube.com

 

19)幻の2020年新キャスト

わずか一ヶ月足らずで公演が終わってしまった幻の2020年キャストの紹介動画。

www.youtube.com

 

20)幻の2020年新曲 姉妹デュエット “I Can’t Lose You”

北米ツアー公演より追加された新曲が2020年度キャスト導入と同時にブローズンにも組み入れられましたが、幻となってしまいました。

こちらの曲は劇団四季にはくるのでしょうか??

www.youtube.com

 

ikyosuke.hatenablog.com

 

おわりに

以上20本。私もこの記事執筆にあたり全て見直しましたが見応えありますね。

残念ながら公演期間中にニューヨークへ行けなかった方も、劇団四季は2021年6月から公演開始できるように準備しているようですし、

どうしても英語で見たいという方は、ぜひロンドンのウエストエンドでの公演や、オーストラリアでの講演が始まった際には足を運んでみてください。

私もウエストエンドへ行くことにしました。まずはこの感染症拡大が一刻も早く落ち着くことを祈っております。

それでは let the sun shine on!!

 

 

 

 

まだの方はこちらもどうぞ。
おうち時間でできる「センター試験風アナ雪テスト」

ikyosuke.hatenablog.com

 

*** 関連記事 *** 

ikyosuke.hatenablog.com

ikyosuke.hatenablog.com

ikyosuke.hatenablog.com

ikyosuke.hatenablog.com

 

 

 

【アナ雪1,2音楽分析】「雪だるまつくろう」=「The Next Right Thing」!?__小室敬幸さんのライトモティーフ分析を整理・補足

f:id:ikyosuke203:20200516211303p:plain

はじめに

2020年5月14日木曜日、TBSラジオ アフター6ジャンクションの午後8時からの枠で、音楽ライターの小室敬幸さんによるアナと雪の女王の音楽分析が放送され、話題を呼びました。

小室さん自身は過去にもFrozen、アナと雪の女王シリーズの音楽分析を兼ねてからされており、私が見つけた限りではすでに2本ほど挙げられています。

今回の放送では、以下の2本の記事の内容についても触れながら、さらに包括的に1作目と2作目で共通して使われるメロディやライトモティーフについて言及されました。

この記事執筆時点では、まだその放送がradikoで聴くことができますが、いずれ聴くことができなくなってしまうため、またエリア外の人が聴くことができないという声があったため、今回小室さんの分析を私なりに整理することにしました。

途中途中に私が追記や補足をしている部分もあります。

ちなみに記事の最後には、確認問題がありますので、しっかり最後まで読みながら手元で動画とサントラを再生しつつ、理解できたかを確認してくださいね!(笑)

note.com

gendai.ismedia.jp

 

小室さんが解説したメロディとライトモティーフの一覧

◉前提◉ スコアの「ライトモティーフ」とは?

・一度使われたメロディを、繰り返したり、変奏することで、音楽を使って過去の出来事を連想させる」のが目的。

音楽学者イエーンの言葉

・ドイツ語のライトは英語でリード:導く

・1879年にはワーグナー自身も使った

 

アナと雪の女王ではこの「ライトモティーフ」がかなり複雑に組み込まれているが、それがストーリーテリングを音楽の側面から助けている。

 

この記事では、小室さんが解説した順番に追いながら、映像が公式からYouTubeに上がっていない場合は、そのメロディが流れているシーンのスクリーンショットを掲載したので、自分で手元の映画で確かめてみてくださいね!!

 

1)<Frozen Heart のメロディ>

・「Frozen Heart(氷の心)」

f:id:ikyosuke203:20200516203841p:plain


・「Coronation Day(戴冠式の日)」

f:id:ikyosuke203:20200516203624p:plain


・(これは小室さんは言及しなかったが)「For the First Time In Forever (Reprise)(生まれてはじめて(リプライズ))」の終盤のファゴット

f:id:ikyosuke203:20200516204828p:plain

 

2)Let It Go のイントロ=<両親(特に父親)のメロディA> 

初めて登場するのは、両親が死ぬシーン。

・「Do You Want to Build a Snowman? 雪だるまつくろう」の間奏

f:id:ikyosuke203:20200516203408p:plain

youtu.be

・「Let It Go(レット・イット・ゴー ありのままで)」のイントロピア

www.youtube.com


・(これは小室さんは言及していませんでしたが)アナを再び傷つけてしまったエルサが、動揺しながら真っ赤に染まるアイスパレスの中で歩き回るシーン「Conceal, Don't Feel(落ち着くのよ)」:ここでも両親のことを思い浮かべていることがうかがえる。

f:id:ikyosuke203:20200517153519p:plain

 

3)Let It Go のBメロ=<両親(特に父親)のメロディB> 

初めて流れるのは、父アグナルがエルサに手袋を与えて、魔法を隠すように言うシーン。

・「Do You Want to Build a Snowman? 雪だるまつくろう」の間奏

f:id:ikyosuke203:20200516203441p:plain

youtu.be


・「For the First Time in Forever 生まれてはじめて」のエルサパート

f:id:ikyosuke203:20200516203739p:plain

youtu.be

・「Let It Go(レット・イット・ゴー ありのままで)」のBメロ

f:id:ikyosuke203:20200516204122p:plain

 

youtu.be

 

4)<「Elsa and Anna(エルサとアナ)」のメロディ>

ここから<エルサのライトモティーフ>と<姉妹の思いやりのライトモティーフ>が派生する。

f:id:ikyosuke203:20200516202806p:plain

 

5)<エルサのライトモティーフ>(4からの派生)

♫シソファミレミ ラード ラード

f:id:ikyosuke203:20200516202921p:plain

エルサに関するあらゆるところで使われる。元のメロディ自体も魔法の怪しい感じを反映している。

繰り返されるシーンの例:
「エルサのライトモティーフ」の追い込まれた版は、同じ「Elsa and Anna(エルサとアナ)」の後半の事故直後や「Sorcery(秘められた力)」などに登場。

f:id:ikyosuke203:20200516204239p:plain

f:id:ikyosuke203:20200516204220p:plain

これらと同じ「エルサのライトモティーフ」は、Frozen2にもたくさん登場する。

 

6)<姉妹の思いやりのモティーフ>(4からの派生)

♫レードミシー
(小室さんは言及しなかったが、このメロディを背景にしながら初めてオラフが作られる)

f:id:ikyosuke203:20200516205206p:plain

繰り返されるシーンの例:
アナが身を挺してエルサを守るシーン ♫ミーレソドーシファラー

f:id:ikyosuke203:20200516205038p:plain

 

7)<Do You Want to Build a Snowman? のメロディ>

<姉妹の思いやりのモティーフ>

♫レードミシー

▶︎長調にして:ファーミラレー
▶︎音の動きを前半後半に分ける ファミ/ラレ
▶︎繰り返しを増やす ファミファ レラレ
▶︎並べ替えると レラレファミファ
=<Do You Want to Build a Snowman? のメロディ>

  

 

8)<4精霊のライトモティーフ>

8−1)アースジャイアントのモティー(曲:The Mist, Earth Giants)楽器はGemshorn Flute
8−2)ゲイルのモティー(曲:Exodus, Wind, The Ship, Epilogue)
8−3)ブルーニのモティー(曲:The Mist, Fire and Ice)
▶︎隣り合った音から離れた音へ:不穏な感じを表現

(小室さんは言及しなかったが、ブルーニやゲイルは、本人たちが登場していなくても、森にエルサらが入った直後、ブルーニの目線やゲイルの目線のカメラで映像が映されるシーンでも演奏されており、見えなくても彼ら?がそこにいることが伝わる演出になっている。)

8−4)ノックのモティー(曲:The Ship, Dark Sea)
▶︎水の記憶のライトモティーフでもあり、アートハランのモティーフなので特に重要

エルサが、船で記憶を蘇らせるシーンでも流れる。

f:id:ikyosuke203:20200516205300p:plain

 

9)<The Voice のメロディ>

9−1)歌唱法:キュールニング
The Voice のベースは、キュールニング(これはロペス夫妻が次の動画で公認済み)

www.youtube.com

www.youtube.com


1作目に登場したキュールニング
・「Elsa and Anna(エルサとアナ)」:パパママ助けて!

f:id:ikyosuke203:20200516203111p:plain


・「Sorcery(秘められた力)」:アナや国民らから逃走、国が凍りつく時

f:id:ikyosuke203:20200516204715p:plain


・「Whiteout(氷原)」:ハンスから逃走中

f:id:ikyosuke203:20200516204944p:plain


▶︎エルサの「心の叫び」

 

9−2)ライトモティーフとしての The Voice

www.youtube.com

・「All Is Found(魔法の川の子守唄)」:後半のサビの背景で奏でられる弦楽器(1:32〜)

youtu.be

・「Into the Unknown(心のままに)」:声そのものだが誰か別の人の声として現れる

www.youtube.com

・「Show Yourself(みせて、あなたを)」:エルサ自身が一人で歌う=自分の声だと気づく

www.youtube.com

▶︎エルサを読んでいた「The Voice」は、エルサの「心の声」であることが再確認される

 

この内容はまさに私が別のヒントを中心に考察したこちらの記事の結論と同じになります。

ikyosuke.hatenablog.com

 

10)<The Next Right Thing のメロディ> 

www.youtube.com

ikyosuke.hatenablog.com

 

繰り返される ”The Next Right Thing”

・(1)パビーの台詞

f:id:ikyosuke203:20200516205751p:plain

・(2)マティアスの台詞:背景にはメロディの予告がある「Iduna’s Scarf(イドゥナのスカーフ)」

f:id:ikyosuke203:20200516205946j:plain

・(3)アナ自身のソロナンバー ”The Next Right Thing”

f:id:ikyosuke203:20191010193100j:plain

▶︎Do You Want to Build a Snowmanのメロディの変奏であるThe Next Right Thing

ミシシ ソファ The Next Right Thing

ミシ ミソファソ Do You Want to Build a Snowman

 

小室さんによる作品全体のメッセージの解釈

心の声とは、日常生活で感じる違和感であり、それを無視するのではなくThe Next Right Thing:次にできることをしようということこそがメッセージではないか。

 

映画全体のメッセージが「The Next Right Thing」であることを別の側面から確認している私の議論はこちらにまとめてあります。

ikyosuke.hatenablog.com

 

 

では、最後に確認問題です!!!

この Iduna's Scardf という、アレンデリアンとノーサルドラが再び手を取り合うことになったこのシーンの1曲の中に、これまで紹介したあらゆるメロディやライトモティーフが使われています。皆さんはいくつ見つけられるでしょうか? 再生しながら探してみてください。

私が公開前からサントラのこの曲が素晴らしい、とTwitter で言いまくっていた理由がお分かりいただけるのではないでしょうか?

youtu.be

 

 

*****

ちなみに、お手元のブルーレイにも、「Scoring a Sequel:楽器が奏でる音楽」というタイトルの特典映像に、4精霊のモティーフについてや、モティーフをロペス夫妻のメロディから持ってきていることなどは、スコアを担当しているクリストフ・ベックが語っている様子が収録されているので確認してみてください。

www.youtube.com

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【コロナ禍で終了】なぜライオンキングでもアラジンでもなくブローズンが?! Broadway Frozen アナと雪の女王ブロードウェイ

f:id:ikyosuke203:20200515221735j:plain

Elsa is no match for Corona…

米国時間、2020年5月14日。

ニューヨークタイムズに次の文章で始まる記事が掲載されました。

「たとえクイーン・エルサの魔法をもってしても、コロナウイルスパンデミックには敵わなかった。(Even Queen Elsa's magic is no match for the coronavirus pandemic.)」

映画ファンの方は、この文章が1作目の裏切られたアナがハンスに言い放つ「You're no match for Elsa.(あんたはエルサに敵わないわ)」を思い出すのではないでしょうか。

www.nytimes.com

 

本ブログは、ブローズンこと、ブロードウェイ版ミュージカルのFrozen:アナと雪の女王の歌詞分析、作品分析を主なトピックとしてスタートしましたが、残念ながらこの新型コロナウイルスパンデミックの影響を受け、アメリカ時間5月14日にディズニーシアトリカルプロダクションはコロナが落ち着いても、再演はしないという決定を発表しました。

ブロードウェイの演目は、2020年3月11日より公演を休止し、その後何度にもわたって休演期間の延長をアナウンスし、ブローズンも9月までの休演がアナウンスされたばかりでした。

本記事では、New York Timesに掲載された記事の内容を参考に、休演から終演という判断に至った経緯についてまとめておきたいと思います。

(こちらが当ブログの最初の記事↓↓↓)

ikyosuke.hatenablog.com

 

ブローズンの歴史

2013年11月 Frozen(アニメーション映画) 全米公開

2014年 1月 ロバート・アイガーCEOが Frozenの舞台版が準備中であると発言

2017年 8月 Denverで、トライアウト公演がスタート

2018年 2月22日 New York St. James Theatre でプレビュー公演スタート(『ブローズン』)

2018年 3月22日 New York St. James Theatre で正式公演スタート(オリジナルキャスト)

2018年 4月3日 当ブログ著者 westergaardが初観賞(←超個人的)

2019年 2月19日 2019年度の新キャストによる公演スタート(ブローズン2019キャスト*1)

2019年11月 北米ツアー公演スタート(私の呼び名『ツアーズン』)

2020年2月18日 2020年度の新キャストによる公演スタート(ブローズン2020キャスト)とともに、ツアー版の新演出、新曲、一部曲のカットが適応される*2

2020年3月11日 新型コロナウイルスパンデミックを受け、公演休止

2020年5月14日 度重なる「公演休止期間延長」のアナウンスの後、3月11日の公演をもって終演したとすることを発表。

 

※1)2019年度新キャストについてはこちら

ikyosuke.hatenablog.com

※2)2020年度新曲、新演出についてはこちら

ikyosuke.hatenablog.com

 

Short History of Disney on Broadway:ディズニー舞台版ミュージカルの歴史

ディズニー社と一口に行ってもその下の構造は非常に複雑です。

皆さんがよく耳にするような部署をまとめてみました。

f:id:ikyosuke203:20200515222103p:plain

ブロードウェイの公演を司っているのは、The Walt Disney Company下のStudio Entertainment: The Walt Disney Studiosの、Disney Theatrical GroupのDisney Theatrical Productions(DTP)です。

ややこしいでしょ?笑

ちなみに劇団四季はこのDTPとパートナーシップを結んで、ディズニーの舞台作品の日本語版アダプテーションを公演しています。

 

さて、DTPによるブロードウェイでの公演ははじめは、Beauty and the Beast美女と野獣でした。

1991年に公開されたアニメーション映画『美女と野獣』があまりに素晴らしく、「まるでブロードウェイミュージカルのようだ」という批評が相次いだことを受け、当時のCEOマイケルアイズナーが実際にブロードウェイのミュージカルプロダクションにする判断をしてしまった、というのがその始まりでした。

1993年にHoustonでトライアウト公演をしたのち、1994年にはブロードウェイで。1995年にはLos Angeles, Melbourne, Toronto, Vienna, 北米ツアー、そして劇団四季が東京で公演開始するなど世界展開。2019年はこの、Disney on Broadwayのスタート(1994)から25周年ということで記念の公演や特番の放送が(アメリカでは)たくさん行われました。

 

1994年 Beauty and the beast(2007年7月に終演)【13年】
1997年 Lion King(ロングラン中)【23年】
1999年 The Hunchback of Notre Dame(2002年終演)<ベルリンのみ>【3年】
2006年 Tarzan(2007年7月に終演)【1年】
     Mary Poppins(2013年終演)【7年】
2008年 The Little Mermaid(2009年8月に終演)【1年】
2014年 Aladdin(ロングラン中)【6年】
2018年 Frozen(2020年3月終演)【2年】

に至るまであらゆる公演がスタートしては終演してきました。(この他にもいくつかの演目がありますが、今回は割愛)

こうしてみると、20年以上ロングランしている Lion King がどれだけ強いコンテンツかがよくわかりますね。

逆に、日本でロングランしている、リトルマーメイドや美女と野獣がブロードウェイではとうに終わってしまっていることや、リトルマーメイドの短さに驚かされたのではないかと思います。

 

劇団四季とDisney on Broadwayの違い

これは色々な違いがありますが、今回のブローズン廃止に関係する部分だけ取り上げます。

1)シアター(劇場)は専用ではなく契約。

2)キャストやスタッフは専属ではなく年契約。

3)チケットは変動相場制、公式公認のリセール(転売)あり

まず、劇団四季は劇団として専用の劇場や劇団員を抱えていますが、ブロードウェイというのは、シアターや役者は独立していて、プロダクションが作品ごとにシアターを契約したり、役者やスタッフを年契約で雇っています。すべてが作品ごとです。

ディズニーの場合はプロダクションが同時並行的に複数の作品をあちこちの劇場で、またツアー公演や海外公演を行なっている状況になっているわけですが、シアターを所有しているわけでも、専属の役者がいるわけでもありません。

このため、現在のようないつまで公演が再開できないかわからないという状況では、永遠と借りているシアターや役者はじめスタッフへの契約料を支払い続けねばならなくなります(現在のコロナ禍で、演者をはじめとしたスタッフへのお金がどうなっているのかは不明)。

2020年時点でDisney on Broadwayは、ロングラン中の Lion King、Aladdin、Frozenの3本立てて運営していました。

この他にDTPは、北米ツアー版のFrozenやAladdinなどを運営しており、ロンドンのウェストエンドや、オーストラリアなどでも直営で公演を行なっていますし、今後ローンチするための公演準備にもお金をかけているはずです。

これらはすべてコロナ禍で休演していますから、維持費に相当なコストがかかっていると想定されます。その一方いつまで休演を余儀なくされるかわからない状況が続いています。

今回、新キャストに切り替わってから一ヶ月もしないうちに休演になり、その後終演という扱いになったことから、2020年度キャストやスタッフの1年分の契約金が支払われるとは私は思えません。ですから、彼らは実質このFrozenからの収入はなくなってしまう可能性すら危惧されますが、正確なところはわかりません。しかし、劇団ではない作品ごとの契約を行なっているブロードウェイではこのようなことが起きているわけです。

 

さらにチケットは変動相場制です。S席、A席、B席のような大雑把な区分けではなく、エリアの中でも微妙な位置によって価格に差があったり、さらには購入する時期によって同じ席でも値段が変動します。年末年始などは高くなりますし、逆にギリギリになっても空席がある平日などは、価格が急に低くなったり、プロモーションコードでキャンペーン価格で席が手に入ったりします。ちなみに私はNYで生活していた時、こういった良い席なのに値段の下がったチケットをうまく手に入れて、何度も通っていました。

さらに公式が認める転売が存在します。これは一度個人が購入した座席をリセールと言って売りに出すことができ、売れた場合には個人にお金が入るという仕組みになっていて、購入時よりも高い値段をつけることも低い値段をつけることもできます。ただし売れなかった場合は、売りに出した人の負担になる仕組みです。これにより、年末年始は先に押さえて転売されることも多く値段が極端に吊り上がることもあります。

 

なぜブローズンがお取り潰しになったのか?

端的にいって、理由は現在ブロードウェイで上演されているDisney on Broadway の3作品のうち、ブローズンが最も収益が低かったから、です。ライオンキングと、アラジンの公演を継続するために、シアターの契約などを続けていくには最も収益率の低いブローズンを切らざるを得なかった、というのが正直なところのようです。非常に残念ですが。

NY Timesの記事では、ブローズンは26億〜30億円ほどかけて製作されていると推測されており、2018年に初演の際はかなり期待をされていたが、評論家からは厳しい評価を受け、ピーク時期には2.7-2.8億円/週ほどの収入を上げたが、この2月には1億円/週ほどに落ち込んでいた、と。

これは、先に書いたようにチケットが変動相場制であることが関係していると思います。需要が高まれば、最初に公式が売る価格自体が吊り上げられますから、収入は多くなります。

しかしあまりに席が余っている場合は、公式が値段を下げられる最低まで下げます。その上転売すらされず、公式価格のまま誰も買わずにその座席が残れば、収益は減少します。

2月にキャスト変更直後に観にいった友人が3階席(Balcony)がガラガラだった、という証言も私のツイートへのリプライで来ていましたから、このNY Timesに書かれている売り上げの落ち込みはそう言った形で目に見えて現れていたのかもしれません。

 

確かに、私がみていた限りでは2018年の年末も2019年の年末も確かにブローズンより、アラジンの方が値段は高くなっていました。このことからもアラジンの方が「人気があった」ことは推察されます。

NY Timesの記事では、こうした人気の落ち込みから、コロナ収束後も集客が以前のようなピーク時に戻ることは難しいだろうということが今回の終演判断を後押しした一つの理由だったようだと書かれている。

また、今ブロードウェイ公演を終演すれば、一部の小道具や衣装などが、現在準備が進んでいるロンドンやオーストラリアなどでの公演に再利用できるということも指摘しています。

 

端的にいうと、収益率の低さと、今終演することで一部のリソースを効率的に再利用できるから、とまとめられます。

 

おわりに

現在公式ウェブサイトを見ると、ブロードウェイ公演の情報はキャスト情報含め跡形もなく消され、一切見られなくなってしまっています。

残っているのは北米ツアーの情報です。北米ツアーも中止になっていますが、現時点においてはコロナ収束後にツアー公演のみなんとか継続する予定のようです。

 

途中に見たDisney on Broadwayの歴史を振り返れば、ブローズンは消して極端に短かったわけではありません。むしろ、ライオンキングが長すぎるのです笑

また日本の劇団四季は、ブロードウェイのようにどんどん新作が登場してくる競争の中にさらされているわけではないことや、専用劇場や劇団員が存在することからあれだけロングランができる特殊な状況にあることも、逆に浮かび上がってくるのではないでしょうか。

もちろん、日本でこの秋から始まるはずだった劇団四季による公演も延期され、チケット販売開始時期についてのアナウンスも夏にされるとなっていますが、それもいつまで待たされるかわかりません。でも幸いまだ全くなかったことになる、という決定はされていません。

 

今回は非常に残念なニュースとなってしまいましたが、この2年少しのブロードウェイでの公演期間に幸運にも見にいくことはできた皆さんはラッキーだったということで、またその間に私のブログが少しでも役に立ったと思っていただけたなら嬉しい限りです。

 

私は、2020年度版の新キャストと新曲、新演出を観るために2020年3月に渡航すべくあらゆる手配をしていましたが、私が向かう前の3月11日に「最終公演」を終えてしまったため残念ながら見ることなく終わってしまいましたが、劇団四季で I Can't Lose You が聴ける日が来ることを祈っております。

 

それではまだ大変な時期が続きますが、心の中では Let the Sun Shine Onし続け、日のひかりを浴びながら歩き出せる日を希望を持って待ち続けましょう!

 

これを機に、Disney Broadway Frozenのオリジナルサウンドトラックを購入した!という方はぜひこちらの一連のブローズン歌詞分析記事をご参照くださいね。

 

ikyosuke.hatenablog.com

 

ikyosuke.hatenablog.com

 

 

こんな本もあります。おすすめです ↓↓↓

The Disney Musical on Stage and Screen

The Disney Musical on Stage and Screen

  • 発売日: 2017/06/29
  • メディア: ペーパーバック
 

 

 

 

 

Frozen2 アナ雪2【未公開曲:I Seek the Truth 】歌詞和訳・独自訳詞 エルサとアナのデュエット

f:id:ikyosuke203:20200420215003p:plain

はじめに

アナと雪の女王2の公開から半年近くになり、間も無く日本でもデジタル配信や、ディスク発売によっていつでも映画が鑑賞できるようになりますね。

新型肺炎の影響で色々と楽しみがなくなっている中でもありますし、兼ねてから当ブログや筆者のツイッターアカウント(@westergaard2319)の方にも「是非、Deleted Songも扱って欲しい!」という声を多数いただいていたので、ようやく着手しました。

Frozen2 Deleted Songs 未公開曲

公開されている Deleted Song は、5曲。そして驚くことに、カラオケJOYSOUNDでは全ての曲が配信されているので、是非「三密」の代表であるカラオケボックスが再開された時には歌ってみてください!
(歌いやすいような日本語歌詞もつけましたのでこの記事の最後に紹介します!)

1)All Is Found (Lullaby Ending)(イドゥナの子守唄の転調なしバージョン:歌詞は同じ)

www.youtube.com

2)Home(アナのソロ曲)

www.youtube.com

3)I Seek the Truth(エルサとアナのデュエット曲)

www.youtube.com

4)Unmeltable Me(オラフのソロ曲)

www.youtube.com

5)Get This Right(クリストフとアナのデュエット曲)

www.youtube.com

この記事ではまず、エルサとアナのデュエット曲 I Seek the Truth を扱います。

 

Frozen2 Deleted Songs 未公開曲

 I Seek the Truth は、曲の構造としてはまさに『生まれてはじめて』の逆バージョンと言えます。
一作目の『生まれてはじめて:For the First Time in Forever』は、変化を望むアナが中盤までメインで歌い、その後に変化を拒みつつも変化(開門)を宣言するエルサのパートが挟まり、そして二人の遠隔デュエットとなります。

この I Seek the Truth では、真実を知るために旅に出たいエルサがメインで、そしてようやく手に入れたエルサとの平穏な日々を失いたくないアナパートが挟まり、二人のデュエットとなります。

この曲については、他の『Home』『Unmeltable Me』『Get This Right』と異なり、サウンドトラックのデラックス版に収録はされているものの、映像(絵コンテ:Storyboard)は公開されていません。
現在YouTubeで部分的に公式が公開しているものもありますが、これらは日本語版のBlu-rayディスクにも収録される予定で、その際には公式の日本語字幕がつけられる予定です。
しかし、I Seek the Truth はその中に含まれていないことから、一体どのような場面だったのかは想像するしかありません。


米国で既に販売されているディスクの中にはいくつかの削除されたシーン(deleted scenes)が収録されておりその中に「The Secret Room」というものがあります。
これは、アナとエルサが城の中の秘密の部屋で、母イドゥナがエルサの魔法について研究していたらしい痕跡を見つけるシーンです。どうやらイドゥナは、アレンデールでは使用が禁止されているノーサルドラの言語を使って文章を書いていたようです。

I Seek the Truth では、この「本」がキーワードとして出てくることから、この記事では、このシーンの直後に歌われる予定だったのではないか?という解釈で翻訳をつけています。

(なお、真相は不明で、これは一つの解釈です。まさに Seek the Truth  したくなる笑)

www.youtube.com

 

歌詞と対訳

お待たせしました。それでは歌詞と対訳です。

 

 

[Elsa]

Mother I am flipping through the past
母さん、私 過去をパラパラ目を通してる

Turning pages of a book to find you
あなたを見つけるため 本をめくってる

Mother I am lost
母さん、私 迷子よ

Mother I am scared
母さん、私 怖いよ

Mother I don't know what to do.
母さん、私 どうしていいか わからない

What were you trying to say?
何を言ってくれようとしてたの?

You must have written it down for a reason
何かわけがあって書き残したのよね

Must've thought I'd find it someday.
いつか私が見つけると思ったのよね

 

I feel this power surging through me every minute
私 この力が刻々と強くなるのを感じるの

Like a horse that's gone wild.
荒れ狂う馬のように

Mother you were here
母さん、ここにいたのよね

Mother you are gone
母さん、もう行ってしまったわね

And you left behind a scared child.
この怯える子どもを置き去りにして

 

Can't sit around and cry
ただ座って泣いてなんていられない

There's too much to lose
失うものが多すぎる

And I think that I've
Been given this power for a reason
この力はなにか理由があって与えられたのよね

And I need to know why.
どうしても なぜか知りたいの

 

 

I seek the truth
真実を見つけ出すの

What are you telling me?
なにを教えてくれる?

I'm ready to hear.
聞く準備はいいわ

Can't go forward this way
もうこれ以上このままではいられない

With questions growing day by day
日に日に大きくなるこの疑問

I seek the truth
真実を見つけ出すの

What are you showing me?
なにを見せてくれる?

I'm ready to see
見る準備はいいわ

I need to know who you were
知りたいの あなたが何者か

To know who I am meant to be.
私が何者になる運命なのか知るために

 

 

Mother you were everyone's queen
母さん、あなたはみんなの女王だった

I watched you closely and you taught me well.
近くで見てたわたしに たくさん教えてくれた

How do I be you?
どうしたら母さんみたいになれる?

How do I be good?
どうしたら良き者になれる?

How do I be me in Arendelle?
どうしたらアレンデールにいるべき自分になれる?

How do I govern this land 
どうしたらいい? この国を治めるには

With a power inside that I can't command?
私が制御できないこの力を持ちながら

It's growing and speaking a language
強くなるの そして語り出すの

That I don't understand!
私のわからない言葉で!

 

And I seek the truth!
だから 真実を見つけ出すの

What are you teaching me?
なにを教えてくれるの?

I'm ready to learn
学ぶ準備はいいわ

Can't retreat once again.
もう二度と引きこもれない

And so I turn to you back then.
あの頃の母さんに向き合うわ

I seek the truth!
真実を見つけ出すの

You left me messages
母さんは私にメッセージ残したわね

And they hold the key.
そこにカギがあるのよね

I need to know what they mean
どうしても知りたい その意味を

To know who you want me to be.
母さんが私にどうなってほしかったのか知るために

 

 

[Anna]

Another secret
また秘密

And another and another.
ほかにもひとつ、またひとつ

At least you were consistent
少なくとも一貫してたわね

Hello father! Hello mother!
父さん、母さん、こんにちは

But I won't let that pull us back to what we were before.
でもその秘密のせいで あの頃に後戻りしたりはさせない

I won't let her close that door!
エルサにドアは閉めさせない

No more doors anymore!
もうドアはうんざり

 

 

 

[Elsa, (Anna)]

Where the Northwind
Meets the sea. . .
北風が海に巡り合うその場所に

(No more secrets. . .)
(もう秘密はなし)

There's a river. . .
川が流れる

(Stay together. . .)
(一緒にいて)

Full of memory!
記憶に満たされた川

(You're my family.)
(私たちは家族だから)

Come, my darling
Homeward bound. . .
良い子よ帰っておいで

(I just found you)
(見つけたばかりよ)

Homeward bound!
おかえり

(You'll stay found!)
(このままで)

 

[Elsa, (Anna)]

I seek the truth!
真実を見つけ出すの

You drew a map for me
母さんは地図書いて
You left me a clue
ヒントを残してくれたのね

You didn't leave me alone
母さんはわたしを独りにはしなかったのね

You're with me guiding what I do!
一緒にいてくれたのね わたしのすることを導き

I seek the truth!
真実を見つけ出すの

(Elsa)
(エルサ)

They say that it can hurt but even so
真実がたとえ私を傷つけるものであったもしても

(Elsa)
(エルサ)

I need to know who you were
どうしても知りたいあなたが何者だったのか

So I can know who I am
私が何者かをわかるために

And I won't let it
手放さない この決意を

(I won't let you)
(手放さない あなたを)

Go
もう

(I won't let you)
(手放さない あなたを)

Go
もう

 

独自の吹替歌詞『見つける 今こそ』

最後に、この対訳をもとに、独自の吹替歌詞をつけたので紹介します。

 

タイトルは『見つける 今こそ』。

I Seek the Truth 「ウ段」で伸ばす音を「真実〜」「見つける〜」と2パターンで訳出することで、キーワードとしました。

 

 

[エルサ]

母さん 残してくれた
この本 めくりながら
迷ってる
怯えてる
どうしたらいいの
なんのために
書き残したのだろう
わけがあるはずね

 

強くなる力に
日々悩まされてきたの
ねえ会いたい
でも会えない
残され震えるわたし
泣いてる暇はない
でもあるのよ理由
何かしら この力に
だから  知りたい

 

そう真実
を見つけ出すの 今こそ
深まる謎
ますます知りたい だから

見つける
あなたの秘密 今こそ
あなたが誰か
わたしを知るために

 

母さん みんなに
慕われてた女王だったね
なりたいの
あんな女王
アレンデールのために
どうしたらここで
力抑え 暮らせるの
今も 語りかける
この 
謎の力

 

だから真実
を見つけ出すの 今こそ
戻れないわ
あの暗い日々 だから

見つける
残されたカギ 集めて
解き明かしたい
わたしへの想い

 

[アナ]

また秘密
ほら まただ まただ
いつもこうなるの
ねぇ 父さん 母さん
でも繰り返さない 寂しい日々を
閉めさせないの
扉 二度と

 

 

[エルサ,(アナ)]

北風が 海に(秘密は禁止)

巡り合う(離れちゃダメ)

記憶の川(家族は常に)

おいで良い子よ(見つけたばかり)

向かうわ(行かないで)

 

そう真実
そこへ導く この地図
残してくれた
わたしのため だから

見つける(エルサ)
傷ついたりしてでも(エルサ)
あなたの過去に
わたしの運命に
背は向けない(離れない)
もう
(離れない)
もう

 

是非、カラオケボックスが再開したら、アナ雪クレイジーなお友達とのカラオケの際には、英語版や日本語版を歌ってみてください!!

今後も他のDeleted Songについての記事を、のんびりアップしていく「予定」です。
(予定は未定、という逃げも一応用意しておく。笑)

 

それでは、お元気で stay home stay safe!



 

センター試験風「FROZEN: アナと雪の女王」問題(2020)

f:id:ikyosuke203:20200321031446p:plain

 はじめに

舞浜新聞さんが今年公開された「センター試験風『東京ディズニーリゾート』問題」にインスパイアされ、その『FROZEN:アナと雪の女王』版を作ってみようと思い立ちました。

maihama.hateblo.jp

 

どのくらいの方が興味があるのかな?と思い、Twitterで軽くアンケートをとってみたところ、そこそこ関心を持っていただける方がいらしたので、作ってみることにしました。

 

 

<問題編>

 

センター試験風ですので選択式の問題になっています。

マークシートは問題を解く皆さんがご自身で用意してください(笑)。

マークシートがなくても、問題用紙に書き込んでいくスタイルで十分に解けますので、印刷して書き込んでいただいたり、あるいはダウンロードしたPDFにiPad等のアプリで書き込んでいただいても構いません。

 

⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎ 問題編は以下のリンクよりダウンロードしてください。⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎

drive.google.com

 

一部問題に不備がありました。解答編の方で訂正をしていますので、ご確認ください。 

 

<解答編>

⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎ 解答編は以下のリンクよりダウンロードしてください。⬇︎⬇︎⬇︎⬇︎

drive.google.com

 

 

問題・解答の不備や間違い等にお気づきの際は、Twitter アカウント @westergaard2319 までリプライ等でご連絡いただけると、何らかの対応ができるかもしれません。

それでは皆さんの、もてる知識を全力で "Let go" して、制限時間90分以内に解答してみてくださいね!

 

 

 

 

Broadway Frozen 2020年度新曲「I Can't Lose You」アナとエルサのデュエット 歌詞・和訳

f:id:ikyosuke203:20200222045608p:plain



はじめに

2020年秋から上演の始まる劇団四季版「アナと雪の女王」にむけ、劇団内でオーディションが始まったことが伝えられました。

Broadway Frozenからも2年間プリンシパルを務めた、エルサ役のCassie Levyやアナ役のPatti Murinが二月の中旬をもってその座を退くことが決まっています。

そんな中昨年から始まった北米ツアー公演「ツアーズン」(私が勝手に言っているだけ)では、いろいろな演出の変更がなされている模様。

私は鑑賞していませんが、今回カリフォルニアで鑑賞した方から個人的にメッセージをいただいたので、それを参照しながら、特にこの記事では、追加曲であるアナとエルサのデュエット「I Can't Lose You」の曲の歌詞と和訳を紹介したいと思います。

 

追記!(2020/02/22)
2020年2月18日からの新キャスト導入に合わせて、ブロードウェイ版の演出北米ツアー版に合わせて変更されました。この「I Can't Lose You」も追加され、代わりにFor the First Time in Foreverのリプライズがカット、ツアーと同様に終盤のアナのソロ曲 True Love もカットされた模様です。その他細かい演出変更は判明し次第更新ないし、別記事でまとめます。なお当ブログ筆者westergaard は3月末に2020年度版を鑑賞しに行く予定です!

 

ツアーズンには「生まれてはじめて(リプライズ)」がない!?

ブローズン(ニューヨーク・ブロードウェイでの上演版)ではアナがエルサのアイスパレスに着いたときに2013年の映画と同じように「For the First Time in Forever (Reprise)」を歌います。序盤にデミロヴァート版エンドソングの「Let It Go」の追加歌詞の一部を改変した「Standing frozen in the life I've chosen / Please don't find me the past is all behind me buried in the snow /  Let me go」が入っているものの後はほぼ映画通りです。

(詳しくは下の記事参照のこと) 

ikyosuke.hatenablog.com

 

ところがツアーズンでは、おなじみのこの曲がなくなっております。

「ひどいわーかなしぃいーーーー」となる方もいるかと思いますが、その代わりにロペス夫妻が新しく書き下ろした、別のエルサとアナのデュエットが挿入されており、それが本記事のメイントピックである「I Can't Lose You」です。

追加曲がFrozen2の完成とほぼ同時に公開されたことからもわかるように、この歌詞には、Frozen2で登場する台詞の影響を明らかに受けていると言える部分がいくつもあります。それについては歌詞を紹介した後で記事の最後に少し記述しようと思います!

 

実際、劇団四季ではブローズンとツアーズンのどちらのバージョンが反映されるのかは分かりませんが、万が一ツアーズン版だった時のためにこちらを予習しておきたいなと思います。

フルの動画がアメリカのテレビ番組で公開されました。

www.youtube.com

 

歌詞はDisney Wikiに掲載。

disney.fandom.com

 

では早速、行ってみよう!

 

歌詞・対訳

(台詞と歌詞を区別するため、歌詞部分は斜体にしています)

[Elsa]
Standing frozen in this life I’ve chosen
凍りついて立ち尽くす 私が選んだこの人生

Please don’t find me, the past is all behind me
だからお願い 探そうとしないで 過去は全て過ぎ去ったの

Leave me in the snow
私のこと 雪の中に残して帰って

Let me go
私を自由にさせて

 

[Anna]
No, Elsa wait! Don’t go!
ダメよエルサ!行かないで!

[Elsa]
I’m just trying to protect you.
あなたを守ろうとしてるだけよ

[Anna]
You don’t have to protect me. I’m not afraid!
守ってもらう必要なんてない!私は怖くないもの!

[Elsa]
What do you want, Anna?
何が望みなの?アナ?

 

[Anna]
This. Just you and I talking
これよ ただあなたと私で話すこと
And chatting, and taking up space
おしゃべりして、一緒に場所を共有すること
And you. You look so at peace
そしてあなたよ。今エルサはとっても安らいでる
Which I did not predict after all that took place
私は予想だにしなかった あんなことが起きちゃった今
I’m so sorry. I didn’t know, I couldn’t see
悪かったごめんなさい 知らなかったの わからなかったの
I knew you were hiding, but selfishly thought
隠れてるのは分かってた でも自分勝手にだと思ってた
You were hiding from me
私から隠れてたのは

 

That’s why I’ve come all this way
だから私はここまで遥々やってきた
To look in your eyes and say
あなたと目を合わせて これを伝えるために

I can’t lose you. Not again
エルサを失えないわ もう二度と
I can’t lose you like then
エルサを失えないわ あの時みたいに
If you could see yourself the way I do
もしエルサが自分のことを 私がエルサを見るように見れるなら
Then you’d see why I can’t lose you
きっとわかるはず どうして私がエルサを失いたくないか

 

[Elsa]
Wait! I’m happy you came
待って! 嬉しいのよ あなたがきてくれて
But it’s not safe to stay here and talk
でも ここに残ってお話しするのは 安全じゃないの 
Don’t get close, this is all so brand new
近づかないで 何もかも初めてなの
Let me first learn to crawl before I try to walk
まず這うことからできるようにならなきゃ 歩こうとする前に
I’m at home here. Up in the cold, up in the air
ここを我が家のように感じるの 天へと高くて寒いこの場所で
But it all turns to chaos near people I love
私は愛する人たちの近くでは カオスしか起こせないって分かった
And with how much I care
私がどれほど気にかけているか
Please don’t remind me to feel
お願い「感じること」を思い出させないで
Believe me, the danger is real
信じて 冗談でなく危険なの

 

[Both]
I can’t lose you. Not again
あなたを失えないわ もう二度と
I can’t lose you like then
あなたを失えないわ あの時みたいに

 

[Elsa]
You don’t know the things that I can do
知らないのよ 私に何ができるのか
Keep your distance ‘cause I can’t lose you
だから離れて アナを失いたくないもの

 

[Anna]
I can’t lose you
エルサを失いたくないわ
You have to listen. I’ve come here to tell you
だから聞いて こうしてここに伝えにきたの
That everything’s different now that I understand
何もかも変わった もう今私は理解したの

 

[Elsa]
I know you mean well, but the air’s getting colder
わかったわ その気持ち でもこうして気温が下がっていく
Just leave me alone. Let me get this in hand
私をひとりにさせて 私にコントロールさせて

 

[Anna]
And I’m here for you. We can fix this together
ほら 私はあなたのためにここにいる 一緒に元に戻そうよ
For once try to trust me. I’m begging you now
私を信じてみようと一度だけトライして 今心からお願いしてるの

 

[Elsa]
Don’t you see I’m the storm? And you make me worse?
私が嵐なのをわからない? あなたがより一層ひどくさせてることも?
I would fix it, but I don’t know how…!
私だって元に戻したいわ でもねやり方がわからないの!

 

[Both]
I can’t lose you. Try to see
あなたを失えないわ 分かってよ

[Anna]
Why can’t you talk to me?
どうして私とちゃんと話ができないの?

[Elsa]
I’m trying to tell you that
それを伝えようとしてるじゃないの

[Both]
I can’t lose you. Like before
あなたを失えないわ あの時みたいに

 

[Elsa]
As much as I wish, I can’t open that door
やりたいと思えば思うほどドアを開けられないの

[Anna]
It’s my turn to open that door
私がドアを開ける番よ

 

[Both]
If you loved yourself the way I do
もしあなたが自分のことを 私があなたを愛しているように愛するなら
Then you’d see why I can’t lose you!
わかるでしょう? 私があなたを失えない理由を!

 

 

 

歌終了後の会話

 

[Elsa]
You’ll never lose me.
あなたが私を失うことは決してないから
But you must leave me now!
でも今すぐ私から離れないと!

[Anna]
Then what about the kingdom?
じゃあ王国はどうなるの?

[Elsa]
You’ll make a great queen.
アナはきっと素晴らしい女王になれるわ

[Anna]
You can’t just leave it frozen.
王国を氷漬けにしたままにはできない!

[Elsa]
Frozen?
氷漬けに?

[Anna]
Do you know?
分かってる?
You sort of set off an eternal winter everywhere.
エルサはどうやら永遠の冬にしてしまったみたいなの そこら中を

 

[Elsa]
No!
まさか

 

 

終わりに

Frozen2のいわゆる「川流し」の直前のやりとりと重なる部分も多いかと思います。
そもそもタイトルの「あなたを失えない(失いたくない)」自体があのシーンのやり取りと重なるわけですが。

冒頭、イントゥジアンノウン直前のいわゆる「ベッドシーン」でのアナからのセリフ

「When are you going to see yourself the way I see you」

いつになったらエルサは自分のことを
私がエルサを見るように見れるようになるの?

というセリフがまさにアナの歌詞、そして二人が終盤で歌う歌詞に反映されていますよね。。。

[Anna]
If you could see yourself the way I do
もしエルサが自分のことを 私がエルサを見るように見れるなら

[Both]
If you loved yourself the way I do
もしあなたが自分のことを 私があなたを愛しているように愛するなら

Then you’d see why I can’t lose you!
わかるでしょう? 私があなたを失えない理由を!

 

これが姉妹をつなぐお互いを思う「真実の愛」の象徴なんだろうな、と改めて実感する歌詞です。

ますますどんな曲なのか聞いてみたくなりましたが、実際に鑑賞した人によると、生まれて初めての曲調とはだいぶ異なり、最初は悲しげなバラード調で始まり、だんだんお互いの主張が強くなるにつれ、すれ違うにつれダイナミックにはなっていくが、リプライズとは異なりエルサがパニックになる部分までは曲の中に含んでいないことから、それほどカオスにはならないそうです。

つまり、ある種美しくも悲しいすれ違いのバラードとして位置付けられそうです。

 

さて劇団四季にこの曲が来るのか、リプライズのままなのか?そしてキャストが変わるタイミングでニューヨークのブローズンにもこれが導入されるのか?

いろいろな発表が楽しみですが、情報が入り次第こちらの記事も更新していこうと思います!

※ ツアーズンを鑑賞した方はぜひコメント欄や、Twitter @westergaard2319への@ツイートやDMでのご連絡お待ちしてます!ぜひ、どんな曲だったか演出だったか、感想を聞かせいただけると嬉しいです!

 

 

 

 

 

Frozen 2 アナと雪の女王2:All Is Found (エンディング版 / Kacey Musgraves Ver.) 歌詞・和訳

はじめに

f:id:ikyosuke203:20191202102853p:plain

Frozen2 アナと雪の女王2のエンドクレジットには、中元みずきさんのカヴァーで日本語吹き替えの用意された Into the Unknown の他に、クリストフのLost In the WoodsをWeezerが、イドゥナ王妃が歌うノーサルドラに伝わる子守唄 All Is FoundをKacey Musgravesがそれぞれカヴァーバージョンを用意しています。

基本的に歌詞は劇中歌と同じで、Into the Unknown はmyとyourが入れ替わる1箇所のみの歌詞変更ですし、Lost in the Woodsは完全に歌詞が一緒なので油断していましたが、All Is Found だけは新歌詞の挿入があったことに気づいたので、記事を書き足しています。

 

劇中歌はこちら。

ikyosuke.hatenablog.com

 

www.youtube.com

 

歌詞・和訳(劇中歌にない追加部分・変更部分を赤字)

 

Where the north wind meets the sea
北風と海が出会うところ

There’s a river full of memory
そこに流れる 記憶で満たされた川

Sleep, my darling, safe and sound
おやすみ 愛しい子よ 安心して

For in this river all is found
全てがみつかる その川に

All is found
全てがみつかる

When all is lost, then all is found
全てが失われたとき 全てがみつかる

 

In her waters, deep and true
その川の水の深くに誠実に

Lie the answers and a path for you
答えは眠ってる あなたのための道も

Dive down deep into her sound
深く潜って その川の歌に導かれ

But not too far or you’ll be drowned
でも行き過ぎないで 溺れてしまうから

 

She will sing to those who’ll hear
その川は歌う 聴く耳を持つ者に向けて

And in her song, all magic flows
その歌の中に 全ての魔法が流れてる

But can you brave what you most fear?
でも立ち向かえる? あなたの最も恐れるものに

Can you face what the river knows?
直面できる? その川の知っいることに

 

Until the river's finally crossed
完全に川を渡り切るまで

You’ll never feel the solid ground
確かな理由を感じることは決してないの

You had to get a little lost
少しばかり迷子にならないといけないの

On your way to being found
見つけてもらうまでの道のりで

 

Where the north wind meets the sea
北風と海が出会うところ

There’s a mother full of memory
そこに流れる 記憶で満たされた母なるもの

Come, my darling, homeward bound
おいで愛しい子よ 帰り道へと

Where all is lost, then all is found
全てが失われた場所に 全てがみつかる

 

All is found
全てがみつかる

All is found
全てがみつかる

 

 

 

ikyosuke.hatenablog.com

ikyosuke.hatenablog.com

ikyosuke.hatenablog.com

 

ikyosuke.hatenablog.com

ikyosuke.hatenablog.com