westergaard 作品分析

映画、ミュージカル、音楽、自分が好きなものを分析して語ります。

Frozen2 アナと雪の女王2【結末予想】:今(10/10)までに出た情報全て整理(ネタバレ)

はじめに

f:id:ikyosuke203:20191010023005p:plain

書店に色々なFrozen2関係の洋書が並び始めました。
最近公開前に発売される絵本では情報がうまくコントロールされており、一番大事な結末はオブラートに包んでいることが多いです。
たとえば、トイストーリー4の時も事前にストーリーの大半を書いた「Jnior Novelization」が出ていましたがその本ではボニーの乗るキャンピングカーと合流するところで終わっており、肝心なウッディの選択については書かれていませんでした。

一番新しく私がチェックしたのが「Enchanted Forest」というFrozen2の本編の中盤部分だけを詳細に書いた部分小説です。

そのように、Frozen2についても実はまだ(10月10日現在時点では)結末まで書かれた本は存在していません。ほぼ全てなんらかの形でチェックしているので自信をもって言います。

 

ではまず、ここまでに公式にリリースされた映像を、私が色々な情報を参考に、時系列と考えられる順番に並べて見た動画を貼ります。

次にそのショットを追いながら、絵本や部分小説で得られた情報を元にストーリーの結末手前までのあらすじを紹介します。

そこで一度結末についての予想をかきます。

最後に、「Enchanted Forest」のなかから結末に関係してくると考えた部分をピックアップして紹介したいと思います。

 

<<<<< ここからは完全にストーリーの本筋に触れるため、ネタバレ回避をしたい人はここで引き返してください。 >>>>>

 

 

Frozen2 アナと雪の女王2の大まかなあらすじ(結末の手前まで)

youtu.be

  1. アグナルの昔話(回想の映像)

    f:id:ikyosuke203:20191009235403p:plain

    北へ行けるだけ行った先に、魔法の森があり、そこは風、火、水、土の精霊たちに守られ、それらと調和するノースルドラという民が住んでいたが、アレンデールが建国され彼らと隣接するようになると姉妹の祖父のルナード王は川を越えやすくする橋として両者の領域を結ぶようにダムを作った。

    f:id:ikyosuke203:20191009235323p:plain


    その完成式典の日にノースルドラはアレンデールを裏切り攻撃を仕掛けてきて戦争になり、精霊たちが怒り狂った。

    f:id:ikyosuke203:20191009235431p:plain

    アグナルは誰かに助けられたのかいつのまにか逃げ出せていたが、その後森は深い霧に包まれ、一部の人たちを中に残したまま、誰も出入りできなくなった。

    f:id:ikyosuke203:20191009235456p:plain

    アグナルは「過去は戻ってくる手段を持っているから、そうなったときにはアレンデールのために。備えねばならない」と付け加えた。

    f:id:ikyosuke203:20191009235522p:plain

     

  1. イデュナの子守唄
    父親の話を聞き「過去が本当に戻ってくるの?」と問うエルサに対し、イデュナは「時々本当にそうなればいいのにって思うの」と言いながら、過去のすべての答えを知るアトハランという秘密の川があることを歌う子守唄を聞かせて寝かしつけた。
    ♫ All Is Found - 2:05

    f:id:ikyosuke203:20191009235602j:plain

    その後オーロラのちらつきに目を覚ましたアナはエルサを起こして遊びに行こうと誘う。(1作目冒頭へつながる)

     

    ikyosuke.hatenablog.com

     

 

タイトルバック [ FROZEN II ]

《16年後》

 

  1. 秋の収穫祭の準備中のアレンデール
    フローズンファミリーが現状を歌う
    ♫ Some Things Never Change - 3:29

    f:id:ikyosuke203:20191010192724j:plain

    f:id:ikyosuke203:20191010192810j:plain

    ikyosuke.hatenablog.com



  1. 夜、城の図書室でファミリーがジェスチャーゲーム
    再びエルサが声を聞く

    f:id:ikyosuke203:20190825121144j:plain

     

  1. エルサの様子がおかしいことに気づいたアナ
    エルサに子守唄を歌って寝かしつける

    f:id:ikyosuke203:20191009235708p:plain

     

  1. 再び聞こえてきた声で目覚めたエルサ

    f:id:ikyosuke203:20191009235730p:plain
    ♫ Into the Unknown - 3:14
    声を追いかけてフィヨルドへ出る。
    声に応えて歌いながら自分の魔法を繰り出すと見たことのないあらゆる景色や精霊たちが空へと描かれる。

    f:id:ikyosuke203:20190825121223p:plain

    エルサはフィヨルドに向けて氷の出っ張りを作り出しその上で声に向かって手を伸ばし、全力で力を入れると爆発が起きる。

    f:id:ikyosuke203:20190828204950p:plain

    空気中の水分があたり一面で4つの柄が彫られた氷の結晶となる。

    f:id:ikyosuke203:20191009235835p:plain

     

    ikyosuke.hatenablog.com

     

  1. エルサが起こした爆発の後、4エレメントに異変が起きるアレンデール。
    火は消え水も枯れ、風と地面が誘導し人々は崖の上へ避難。

    f:id:ikyosuke203:20191009235853p:plain

     

  1. 崖の上で、アナとクリストフに自分が声に呼ばれていることを告白するエルサ。

    f:id:ikyosuke203:20191009235911p:plain

    パビーが到着し、エルサが魔法の森の精霊たちを目覚めさせてしまったこと、彼らが何らかの理由で怒っていること、パビーにはわからない闇の謎が隠されていること、そしてこのままでは未来がないということを伝え、一同が離れている間崖の上でパビーが国民の面倒を見ることを約束。パビーはアナにエルサをしっかり見守るように言い聞かせる。

 

  1. クリストフの知り合いの農夫に馬車を借り、魔法の森へ向かうファミリー。

    f:id:ikyosuke203:20191009235938p:plain

     

  1. 魔法の森へたどり着いたファミリー。

    f:id:ikyosuke203:20191010000012p:plain

    クリストフとオラフは入れなかったが、姉妹が手を繋いだとき霧の一部がひらけて魔法の森へ入れるも、再び霧は閉まりファミリーは森の中に閉じ込められる。

    f:id:ikyosuke203:20191010001713j:plain

    f:id:ikyosuke203:20191010000228p:plain

    f:id:ikyosuke203:20191010192906j:plain

    エルサは1人先へ進み、アナとクリストフはダムを目撃し、それが崩れるとフィヨルドにあるアレンデールは水により流されてしまうことを知る。エルサに追いつくもオラフがいないことに気づく。

 

  1. 1人別の方向に進んでいってしまったオラフ。
    ♫ When I Am Older - 1:51

    f:id:ikyosuke203:20191010000044p:plain

    魔法の森で一通りの天変地異を経験するも、どれもきっと大人になったら普通になるはずだと自分に言い聞かせるが、Nokkを目撃した直後風の精霊の起こした竜巻に巻き込まれる。

     

    ikyosuke.hatenablog.com

     

  1. エルサが魔法で風の精霊の竜巻に対抗した結果、エルサの魔法が過去を形にし、アグナルがノースルドラの女の子に救われたらしいことを知る。

    f:id:ikyosuke203:20191010000153p:plain

    f:id:ikyosuke203:20191010000501j:plain

     

  1. その瞬間、ノースルドラたちとアレンデール兵たちが現れ、ファミリーが両者に襲われそうになったため、エルサは魔法で氷を出してコケさせる。

    f:id:ikyosuke203:20191010000544p:plain

    f:id:ikyosuke203:20191010000637p:plain

 

  1. アナが4人のアレンデール兵を率いているのが、アグナルの護衛をしていたマティアスだと気づき、話をするとマティアスはアグナルが無事に戻れて子どもももうけていたことに安心する。

    f:id:ikyosuke203:20191010001731j:plain

    しかしノースルドラの長ユレイナは、アナたちがルナードの子孫だと知り興奮し、精霊を怒らせたのはどちらかについて、マティアスと責任を押し付け合って口論を始める。

    f:id:ikyosuke203:20191010001817p:plain

     

  1. 火の精霊が現れ一体が炎に包まれてほとんどの人が逃げる中、エルサは炎の中に飛び込む。

    f:id:ikyosuke203:20191010001848p:plain

    アナはそれを追うが、クリストフとエルサは協力してアナを救い出し、他のトナカイたちも安全な方向へ誘導する。

    f:id:ikyosuke203:20191010001933p:plain

    f:id:ikyosuke203:20191010193017j:plain
    f:id:ikyosuke203:20191010002227j:plain

    エルサは火の精霊のブルーニがかつての自分と同じように怯えていることに気づき、やさしくなだめてやることで鎮火完了。f:id:ikyosuke203:20191010002048p:plain

  1. アナはエルサの元へ戻り、姉妹は口論になるが、2人は和解する。

    f:id:ikyosuke203:20191010002123p:plain

    エルサがイデュナのショールをアナにかけてやると、ハニーマレンとライダーがそのショールがノースルドラものもだとわかる。両者はあの戦いの日に両側から助け合った人たちがいたことを知る。

    f:id:ikyosuke203:20191010002145p:plain

    f:id:ikyosuke203:20191010002208j:plain

     

  1. 魔法をもって生まれたというエルサを迎え、事態の解決に対し希望に満ちた一同はノースルドラのキャンプでアレンデール兵たちも迎えて夕食をとる。マティアスとアナ、ハニーマレンとエルサが会話している。ハニーマレンはエルサに4つのエレメントをつなぐ第五のエレメントがあることを伝える。

    f:id:ikyosuke203:20191010002559p:plain

     

  1. 地面が揺れ、大地の巨人たちが現れるがエルサが魔法で気をそらし違う方向へ誘導。

    f:id:ikyosuke203:20191010002632p:plain

    ユレイナは彼らがエルサを忠告しにきたと教え、エルサは自分がこれ以上ここにいることでノースルドラとアレンデール兵を危険に晒すわけにはいけないと思い北へ。アナとオラフも慌ててついていく。アナはユレイナにクリストフに会ったら自分たちが先に行ってることを伝えるよう伝言を頼む。

 

  1. (ここは全くヒントがないためわからないぎ曲の順番的に)
    姉妹に置いていかれたクリストフが歌う
     ♫ Reindeer(s) Are Better Than People (Cont.) - 0:26

 

  1. 姉妹とオラフは、さらに北へ進んだ先に両親が乗っていた難破船を発見。

    f:id:ikyosuke203:20191010002922j:plain地図によればダークシーを超えた先のアトハランを目指していたことが明らかに。

    f:id:ikyosuke203:20191010002939j:plain

    エルサは打ちひしがれるもアナに励まされる。

    f:id:ikyosuke203:20191010003006p:plain

    1人で向かうことを決意し、アナとオラフを氷の船に乗せて川に流す。

    f:id:ikyosuke203:20191010003028j:plain



 

  1. アナとオラフはなすすべもなくながされる。「Some things never change:変わらないものがある」と歌ったのにも関わらず、それ以来変化しかなく心細くなってしまっているオラフをアナは「私がずっとオラフのそばにいるから」と勇気づけ、指切りをして約束する。

    f:id:ikyosuke203:20191010003251j:plain
    その後、アナが舵取りした結果大地の巨人たちが眠っているエリアに来てしまう。

    f:id:ikyosuke203:20191010003429p:plain
    そのまま起こさないように静かにしていると、滝を下って洞窟の中へ落ちていってしまう。

    f:id:ikyosuke203:20191010003459p:plain

     

  1. (ここも全くヒントがないのでわからないが曲順的に)
    再びクリストフが歌う。
    ♫ Lost in the Woods - 3:00

 

  1. エルサは黒砂海岸へたどり着く。

    f:id:ikyosuke203:20191010003532p:plain
    Nokkと立ち向かうが、結果お互い納得の上で力は互角ということになり2人は協力してダークシーを越えアトハランを目指す。

    f:id:ikyosuke203:20191010003601p:plain

    f:id:ikyosuke203:20191010004045j:plain
    f:id:ikyosuke203:20191010003618p:plain

     

  1. (ここもヒントが十分でないのでわからないが曲の歌い手がイデュナとエルサのためこう考えられる。)
    ついにアトハランについたエルサは、イデュナと対話しながらその心臓部へと向かう。
    ♫ Show Yourself - 4:20

    f:id:ikyosuke203:20191010003643p:plain

     

  1. 洞窟の中にいたアナとオラフの目の前に、氷の魔法が形作る彫像という形で、エルサからの知らせが届き、無事にエルサがアトハランへついたことを知るとともに、次にアナたちがすべきことを知ることになる。

    f:id:ikyosuke203:20191010003711p:plain
    ♫ The Next Right Thing - 3:35

    f:id:ikyosuke203:20191010193100j:plain

    ikyosuke.hatenablog.com

ここまでの流れが大前提でこの先へ進みます。

 

結末に関係しそうなショット

この先のストーリーについては、現時点(2019年10月10日時点)までに公開されているどの絵本や小説を見ても、予告編の映像以外では全くヒントがない。
これまでの話の流れに明らかに使われていないショットをいかに並べます。
アナが洞窟のシーン以降、紫のマントを脱いだ状態の黒い服装であることから以下のショットはすべて終盤であると考えられます。

(A)森の中から姿をあらわす巨人たち

f:id:ikyosuke203:20191010004816p:plain

 

(B)岩を投げる巨人たち

f:id:ikyosuke203:20191010004950p:plain

 

(C)スヴェンに乗ったクリストフに抱えられるアナ

f:id:ikyosuke203:20191010005023p:plain

 

(D)クリストフに代わってスヴェンを操るアナ

f:id:ikyosuke203:20191010005049p:plain

 

(E)ダムの上にいるマティアス隊とそれに迫り来る巨人たちとその先頭を走るアナ

f:id:ikyosuke203:20191010193413j:plain

 

(F)ダムの端で何かを威嚇するマティアス隊とそれに向かうアナ。

f:id:ikyosuke203:20191010004750p:plain

 

 

(G)避難所になっていた崖の上で何かを見下ろしながら言葉を失うアレンデール国民

f:id:ikyosuke203:20191010005125p:plain

 

(H)霧が上がった魔法の森から出るトナカイの群れ

f:id:ikyosuke203:20191010193456j:plain

 

(I)大きな平地を駆けるトナカイの群れ おそらく中央はスヴェン

f:id:ikyosuke203:20191010193507j:plain

 

予想される結末(完全妄想)

ここまでの段階で、私の予想を大まかにいうと、

洞窟でアナは、エルサからのメッセージと別の何らかの発見をし、ダムを破壊しないことにはすべては解決しないということを理解する。葛藤と苦渋の決断の末、アナは巨人をあえて起こしてダムへ誘導しようとする。そこへ置き去りにしたはずのクリストフが現れ、スヴェンに乗りながら巨人たちを誘導することになり、最後はアナがダッシュで先導しダム近くまでたどり着く。(A〜E)

ダムでは、姿を現した巨人たちに対しマティアスたちが威嚇する中、たどり着いたアナは説得を試みる。(F)

結果なんとか説得できて、巨人たちとともにダムを壊す。ダムが決壊した結果、大量の水がフィヨルドへ一斉に流れ出し、アレンデールの町と城は丸ごと流され海の底へ沈んでしまった。(G)で言葉を失っている一同は、それを見ているシーン。

全ての解決ののち、魔法の森の霧は上がり、ノースルドラのトナカイの群れはようやく平地に出られるようになった。(H)スヴェンは仲間のトナカイたちとともに駆け巡る。(I)

 

これがリアリティを増して着たのでその根拠を以下で示します。

 

小説:「Enchanted Forest」であきらかになった詳細

小説「Enchanted Forest」とは、Frozen2本編の中盤部分(先ほど私が書いた番号でいうと9~18)で何が起こるのかが具体的によくわかりました。

またこの小説にはうまい具合に、1~2と6~8についてもエルサかアナの回想という形で詳しく記されています。

 

この小説に登場した会話の中で、特に25より先の展開をほのめかすであろう部分があったので、その部分をここから順に紹介していきます。

 

1)アグナルの語り(小説のいろいろな部分に散らばっていたものを結合させた)

北に行けるだけ行った遠くの地に、かつて風、炎、水、大地の精霊に守られた魔法の森があった。そこではノースルドラとよばれる遊牧民族が暮らしており、彼らはその精霊たちに頼って生活していた。

かつてアレンデール王国の歴史がまだ浅かった頃、アレンデールの民たちはアレンフィヨルドの岸辺(今お城があるところ)に拠点を置いた。

その後、アレンデリアンはノースルドラに出会った。彼らはアレンデリアンを新たな隣人として歓迎してくれたので、アレンデリアンは二つの地を結ぶダムを建設した。

広い川を橋をかけてつなぐことで、そのダムはノースルドラとそのトナカイたちにより広く安全な土地を与えてくれるので、平和の象徴であったはずだった

ノースルドラはアレンデリアンからそのダムを贈呈された後、森の中で盛大な式典があった。しかしそこには策略があって、その式典のさなかノースルドラが攻撃を仕掛けてきた。

激しい戦いになり、アグナルの父、姉妹の祖父であるルナード王はそのさなかに命を落とした。

その戦いは自然の精霊たちを激怒させ、森の中は混沌とした。アグナルの足元には巨大な岩が落ちてきて彼を押し返し石に頭を打たせて意識を失った。それでも彼は忘れられない声を耳にし、不思議にも誰かに助けられた。

その後、精霊たちは大人しくなり、決して破ることのできない霧が森を包み込み、一部の人を中に残してそれ以降誰も外へ出ることも、中へ入ることもできなくなった

 

2)崖の上への非難とパビーの予言

エルサが衝撃波を起こし、それに応えるように北の空が明るく光った後、氷の結晶が降ってきて、それが落ちるにつれてアレンデールの噴水では水が枯れ、ランタンの灯りは消え、風と波のように揺れる地面がアレンデールの民たちを崖の上の安全な場所へと導いた

パビーがそこへやってきてエルサにこう伝える。
「精霊たちが目覚めたように感じる。彼らの怒りも感じる。
過去の大部分が、今思われているものとは違うようだ。
闇の秘密は深く埋められ過ぎていて、私にははっきりわからないが、
一つの間違いが解決を要求している。
それなしでは未来は見えない。
未来が見えない時できることは、次にすべき正しいことをするだけだ。」

エルサは、エルサを呼ぶ声を追うことができればアレンデールを元に戻せると考えた。
4つのエレメントをアレンデールへ取り戻し、魔法の森の霧を消すことができる、と。

パビーとアナは、自信満々のエルサをみて固まった。2人ともこれほどまでに自信に満ちたエルサを見たことがなかった。

パビーはアナだけにこう伝えた。
「アナよ、エルサのことが心配だ。我々は常にエルサの力がこの世界には強すぎるのではないかと恐れてきたが、今やその力が十分強いであろうことを祈らねばならない。」

パビーは事態が解決するまで、アレンデールの人々を今避難している崖の上で、面倒を見てくれることを約束した。

 

3)アナとクリストフとダム

(森にたどり着く前、アナとクリストフは以下の会話をする)

クリストフ
「あのさ、アナすごいよ、アレンデールのことあれだけ気にかけて。」

アナ
「アレンデールのためだったら、私はなんでもするわ。」

 

(森にたどり着いて霧の中に入った後)
エルサたちが森の中に入って進んでいくと、アナはダムが見えることに気づいた。
「ダムよ。まだ残っていたのね。」

アナは、アレンデリアンがノースルドラのために両者の土地をつなぎ、トナカイたちが安全に皮を渡ってより広い土地へ行けるようにするためにダムを作ってあげたのに、どうしてノースルドラがアレンデリアンを攻撃したのか不思議で仕方がなかった。
両者の平和はどこへいってしまったのか、と思っていた。
父親から聞かされた話ではその部分が欠けているようだった。

クリストフはアナの発言に対し
「まだしっかり建っているな。助かったよ。」

アナはその意味が理解できず、
「どういうこと?」

クリストフは
「まぁ、あのダムが壊れたらとてつもなく大きな波が下流へ送られて、このフィヨルドにあるものすべてを洗い流してしまうからなぁ。」

アナは恐怖で声を大きくしながら
「アレンデールはこのフィヨルドにある!」

クリストフ
「アレンデールにはきっと何も起きないよ、アナ。大丈夫だ。」

アナはクリストフに寄りかかって彼の体に腕を回した。

 

4) ユレイナとマティアスの口論

アナとエルサが仇であるルナード王の孫たちであることを知ったユレイナは
「ここへなにをしにきた?」

アナ
「強力な魔法がアレンデールの人たちを王国の外へ押し出したの」

エルサが付け加える
「彼らを守るために押し出したの。」

マティアス
「何から守るんだ?」

アナ
「わかっているのは、何かここで起こったことと関係しているようだっていうこと。」

アレンデール兵の1人
「ここで本当に何が起こったのか知っている人は誰もいないぞ。」

ユレイナ
「精霊たちを目覚めさせるのにどんな呪文をつかったのさ?それに霧の中に入るときも!」

エルサ
「呪文じゃないわ。誰かが私を呼んだの。誰かが中に入れてくれて。彼らこそ答えを知ってるはずってわかるの。ここから外へ出るための答えを。」

ユレイナ
「この人を信用しちゃダメ、この人の黒魔術も!」

アナ
「黒魔術じゃない!魔法を生まれ持ったの!」

ユレイナ
「不可能よ!どうして自然はアレンデールの人間にそんな力を与えるというの?」

マティアス
「君たちの民のした行いを埋め合わせるためだ。」

ユレイナ
「私たちの民?私たちの民はダムに敬意を表すために誠意を持ってやってきたの。ダムを使って私たちを騙したのはあなたたちの民でしょ。」

マティアス
「ダムは平和の象徴としての贈り物だったんだ。」

ユレイナ
「あるいは憎しみの贈り物だったのでは?」

マティアス
「君たちはあのダムが決壊するのを見たいんだろう?アレンデールが流されて無くなるのを見たいんだろう?」

ユレイナ
「そんな憎しみは私の中にはない!」
(姉妹に向かって)
「でもあなたたちは知っていたのか?あなたたちのお爺さんとお父さんが魔法を軽蔑していたことを?」

マティアス
「彼はただ君たちのような人々が魔法を搾取していることを恐れただけだ!なのに君たちは彼を殺した!」

ユレイナ
「あんたには証明できないはずよ!」

マティアス
「だから精霊たちが君たちに牙を向けたんだ!」

ユレイナ
「あなたたちにも牙を向けたの!あなたたちもここへ閉じ込められているの!」

 

この直後に炎の精霊サラマンダーがあらわれあたりは炎に包まれます。

 

5)両者をつなぐスカーフ

サラマンダーをなだめ、炎を消せたエルサの元へアナが帰って着た。

アナ
「エルサ!ああよかった。」

エルサ
「アナ!なんであんなことしたの?死んでしまってたかもしれないのよ?炎の中まで私を追いかけてきちゃダメ!」

アナ
「炎の中まで追うなっていうなら、エルサが炎の中に入らないでよ!自分のことを危険に晒しすぎよ!」

エルサ
「ごめんなさいアナ。もう大丈夫? まって今アナに必要なものはこれね。」

エルサはアナにイデュナのスカーフを巻いてやった。

ユレイナ
「どこでそれを手に入れたんだい?」

ライダー
「それノースルドラのスカーフだ!」

ノースルドラのキャンプがざわめき始めた。

はニーマレン
「そういうスカーフは私たちが生まれた時にもらうものなの。これはうちのなかでもかなり古いスカーフの一つね。」

 

エルサは風の精霊が見せてくれた過去の瞬間のうちの少年時代の父と少女の像を思い出しそこへみんなを導いた。

その像の女の子についていたスカーフが証拠だった。確実にそのノースルドラの少女こそが父親が生き残った理由だった。スカーフは元はその少女のものだったのだ。
イデュナは、そのスカーフをただ美しかったから大事にしたのではなく、それが旦那を救い、国へと生還させてくれた女の子の思い出の品だったから愛したのだろう。

ノースルドラとアレンデリアンは両者がそれほど強い前向きなつながりがあったことに驚いた。一同は、あの酷い戦いの日に、若きノースルドラと若きアレンデリアンが平和と思いやりを共有していたことを信じられなかった。

突然に、風の精霊が木々を揺らし美しい音を立て、氷の彫像が一斉に光った。フクロウや他の夜行性の生物たちが鳴き出し、美しいハーモニーを奏で、ノースルドラはそれにのせて歌いはじめた。
ノースルドラの人たちは大きな三角形を作りながら前の人の方に手を乗せて繋がった。ユレイナはアナとエルサの手を取って、二人の目をじっと見た。

「自然が話す時、私たちは耳を傾ける。我々はノースルドラと呼ばれている。我々は太陽の民だ。

エルサ
この森を解放するためになら、私たち なんでもするわ。

アナはマティアスが怪訝そうな顔をしているのに気づき、つけたした
アレンデールを元に戻すためにも。

ライダーはクリストフに
「僕らの中にはここで生まれた人もいて、霧のない空を見たことがない人もいるんだ。」

エルサがユレイナに
「また声が聞こえたから今すぐ北へ向かわなきゃ。」
と言うと

マティアスが
「夜は大地の巨人が歩き回る。」

ユレイナは
「彼らは昼間に眠るの。朝出発したほうがいい。」

 

 

おわりに:結局結末はどうなりそうか?

f:id:ikyosuke203:20191010022430p:plain

さてここまでみると、ダムが決壊するフラグが立っていることがよくわかります。
実際ダムが決壊した時になんらかの対策をする可能性はありますし、必ずしもダムを壊すと決まったわけではありませんが、霧を消さないことにはアナたちもアレンデールへ戻ることができませんし、霧を消すためにはどうやらアレンデールとノースルドラの和解もひつようであれば、そのまえにアレンデールと自然界、ないしノースルドラと自然界の和解も必要になると考えられます。

f:id:ikyosuke203:20191010022637p:plain

特に、ノースルドラとアレンデリアンがエルサたちの持っていたイデュナが愛したスカーフを見た後に三角形を形作って踊っていることはその自然、アレンデール、ノースルドラの3者関係が重要であることを象徴していると考えられます。

そもそもなぜ姉妹の祖父でアグナルの父であるルナード王はダムを築く必要があったのでしょうか?

f:id:ikyosuke203:20191010034820p:plain
これは憶測にすぎませんが、ルナード王は先祖が築いた王国の地アレンフィヨルドはいずれ侵食によりなくなってしまうことを予測したのかもしれません。その問題を先送りにするためにダムを築く必要があり、ノースルドラの地と自分たちの土地を結ぶ橋を作るという体で自分たちの王国を守るためのダムを築いたのかもしれません。

しかしこれは根本解決ではなく、問題の先送りにすぎませんし、自然を都合よくコントロールしようとしていることに変わりはありません。
(なんだか本当に環境問題の話をしているかのようになってきましたね。これアメリカで作られてるアニメーションですよ?笑 いかにアートが政治的なものか実感できます。)

かりに自然界が、コントロールされることに対して怒っているとすれば、ダムはその象徴ですから、ダムを壊すことで人間界と自然界が和解し、その結果アレンデールとノースルドラとが和解でき、霧が上がるという展開が考えられます。
そうなると、ダムを壊すのはマストになってくるので、アナがするであろう苦渋の決断は、アレンデールが流されてしまうことをわかっていながらもダムを壊すと言う判断をすることになり得ます。

f:id:ikyosuke203:20191010022253p:plain

当然それには予告編の映像にあるようマティアスは反対するでしょうが、マティアスはこの物語で単純にアナの行く手を阻む敵対者になるわけではありません

マティアスの考えは今のアレンデールを守りたいと言うアナのこころの一部のあらわれであり、実際に対立するのは、アナの中にある「今のアレンデールを守りたい」という思いと、「次にすべき正しいこと(ダムを壊す)をして問題の根本解決を図りたい」という二つの相反する思いです。

f:id:ikyosuke203:20191010193853j:plain

つまり、アナの内面における葛藤をわかりやすくするために今回マティアスというキャラクターが出てくると考えられます。

f:id:ikyosuke203:20191010022319p:plain

これはシュガーラッシュオンラインの最後ラルフが自分の内面のinsecurityの具現化であるラルフジラ(ラルフウイルスが作り上げた巨大なラルフ)との対峙・対話をするシーンに非常によく似ています。

f:id:ikyosuke203:20191010022334j:plain

結局現代における最大の敵は、誰かではなく自分の中にある対立する思い、ジレンマなのです。

とはいえ、この映画はダムを壊しておしまい、とも思えません。

なにせアトハランでなにがおこるのか、エルサが何を見つけるのかは具体的には全くわかっていませんから、ダムを壊して一度なくなったアレンデールをエルサがなんらかの形で再構築、などという展開もありえるかもしれません。

f:id:ikyosuke203:20191010005125p:plain

でもここで、あのパビーでさえも言葉を失うほどの光景がなんなのかを考えると、おそらくそれは現時点ではアレンデールが決壊したダムの濁流で洗い流されていく様子であろうと考えるのが妥当ではないでしょうか?

f:id:ikyosuke203:20191010034744p:plain

自然ないし自然の魔法を「コントロール」するのが好ましい結果をもたらさないというのは、1作目からのテーマでもあります。

実際エルサの父アグナルは、エルサに魔法をコントロールできるように学ばさせる、と言い、あのような結果を招いてしまいました。この点ではダムで自然をコントロールしようとした彼の父ルナードと同じことをしてしまっていたのかもしれません。

前回は魔法を暴走させないために必要だったのは姉妹の「真実の愛」でした。
今回はどういった「答え」でコントロールしない道を選ぶのでしょうか?
それとも自然「ありのまま」に享受し、let it (nature) goさせてしまうのでしょうか?

皮肉にも、異常気象で水没する東京を結末に描きそれを「大丈夫」と許しを与えて自己肯定してしまった今年の新海誠作品「天気の子」と似たテーマを扱いながらも、その真逆をいきそうな予感すらしています。

これまでに書いた私の結末予想部分に関しては、全然大外れかもしれませんが、また新しいヒントが出たら考えていきたいと思っています。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

*もっと読みたい*

 

ikyosuke.hatenablog.com

 

ikyosuke.hatenablog.com

 

ikyosuke.hatenablog.com

 

ikyosuke.hatenablog.com

 

ikyosuke.hatenablog.com