はじめに
この記事では、わたし westergaard が劇団四季の『アナと雪の女王』を観劇したときにメモしてきたものをもとに、劇団四季版の新日本語歌詞を書き起こし、原詞と比較するという記事です。
今回取り上げるのは、舞台のエンディングのナンバーで、映画版には存在しない曲、「Finale/Let It Go:フィナーレ」です。
つい先日、Broadway Frozenの方から、世界中で行われている舞台版FROZENの各姉妹たちがリレー形式で歌う動画が公開されましたね。こちらの曲です。
Finale/Let It Go の原詞については当ブログのこちらのページでまとめています。
歌詞としてはオープニングの「Let the Sun Shine On」▶︎「Let It Go」▶︎「Finale/Let It Go」といった感じに「行って返ってくる」構造になっています。
ですので「Let the Sun Shine On」の記事がまだの方はぜひこちらもご確認ください。
劇団四季版のレリゴーや全体についての話などは、こちらでまとめていますのでご参照ください。⬇︎⬇︎⬇︎
「Finale/Let It Go」歌詞(青字:劇団四季版歌詞)
[ELSA]
There's so much I've longed to say
たくさん話すことがあるの
[ANNA]
Then say it all, beginning with today
これからは なんでも話して
[ELSA]
It's like a dream I thought could never be
夢を見ている 見たいよ
[ANNA]
Elsa. You're free
「エルサ あなたは」 自由よ!
Let it go, let it go
Show us what you can do
ありのままの あなたの魔法
[ANNA, KRISTOFF & OLAF]
Let it go, let it go
見せて 欲しい
[ELSA]
The magic one is you
魔法はあなたよ
'Cause here we stand in the light of day
だから今 私たち
Let the sun shine on
ここにいる
I take this warmth within and send it up above
恐怖と闇に 別れ告げて
[ELSA & ANNA]
Goodbye to dark and fear let's fill this world with light and love
世界を満たそう 愛と光で
[ELSA, ANNA, KRISTOFF & OLAF]
And here, surrounded by a family at last
家族の笑顔に 囲まれて
[ALL]
We never going back the past is in the past!
戻りはしない 過去には 二度と
Let it go, let it go
And we rise like the break of dawn
夜が明けた さあ立ち上がろう
Let it go, let it go
The fear and cold are gone
冬は去った 恐怖も消えた
Here we stand in the right of day
ここで 育てよう
Let our true love grow
Let it go!
真実の 愛を!
冒頭のオープニングナンバー「Let the Sun Shine On」ではアナ側が「let the sun shine on」のキーフレーズを歌っていたのに対して、レリゴーの「let the storm rage on」と物語の解決を経た後のこのナンバーではエルサ側が「let the sun shine on」を歌うというのが非常に美しい構造になっている
のですが
劇団四季版になるとそのキーフレーズは翻訳の中で「落ちて」しまっています。。。
残念ですが翻訳の限界性を感じます。
高橋知伽江さんは今回の舞台の歌詞は非常に評価しているのですが、ここだけはなんとしても入れて欲しかったところなので、非常に残念に思ったあの初鑑賞の日を思い出します。終演後ずっとこの件を、一緒に鑑賞した知人にネチネチ言ってた自分が思い出されます笑
それはともかく、エルサがアナのテーマlet the sun shine onを、アナがエルサのlet it goをというフレーズの交換がされるのがいいですね。
まあ日本語になると言語自体ではわからなくなってしまいますが音楽的にはわかるようになっているので、ここがミュージカルというのはいいですよね。映画だと翻訳でセリフのキーワードが落ちると吹き替えで見た時、確認すらできなくなりますから。
どちらにしても、今回記事にも掲載した動画のように「みんなでハッピーに歌えるレリゴー」というのが発明されたことは非常に大事だったと思います。
「レリゴーをみんなで歌う」というのは非常に私は長らく違和感を覚えてきたことなので。
あれは、一人で孤独に歌っているから良いのであり、また決して解決にはならない、それでも歌うしかないから歌うっていうシチュエーション込みでの曲だと個人的には解釈していてそう愛しています。
アナとエルサが一緒に歌えるポジティヴレリゴー。これはぜひ世間での認知度を高めていってほしいと思います(多分知ってるのは人類の2%くらい?そのくらい多くの人は舞台に関心ないですよね。)
さて! 今後もエルサとアナの関係性に関わるナンバーを中心に、同様の記事の作成を続けていきます。お楽しみに!
なお現時点で公開しているものは以下の通りです。